11月15日(水)
【11月14日の海外相場および市況】
ny1115

*14日のNY金は続伸。為替市場でドル売り・ユーロ買いが進行し、ドル建て金に割安感が生じたため、買いが優勢となった。また、米税制改革の年内実現に懐疑的な見方が広がっていることも、リスク回避姿勢を強め、安全資産である金には支援材料となった。NY白金は反落。

*14日のNY原油は反落。国際エネルギー機関(IEA)はこの日公表した11月の石油市場月報で、原油価格の上昇や天候要因を理由に、2017年と18年の需要予測を前回見通しから日量6万バレル、同19万バレル、それぞれ下方修正した。前日には石油輸出国機構(OPEC)が月報で2018年の需要増加を予想していたため、市場ではOPEC加盟・非加盟の産油国による協調減産効果への期待も加わって需給引き締まり観測が広がっていた。しかし、米国内で続くシェールオイル増産が圧迫材料となり、この日は利益確定売りが優勢となった。ただ、心理的な節目である55ドル近辺では、買い戻しが強まり、下げ幅を縮小した。

*14日のシカゴトウモロコシは続落し、1年ぶりの安値をつけた。米国では収穫が進み、供給過剰が意識されている。シカゴ大豆は、ブラジルの好天予報で続落。

*14日のNY外国為替市場では、113円台半ばを中心に保ち合いとなった。米連邦準備制度理事会(FRB)のイエレン議長が欧州中央銀行(ECB)主催の会合で、金融政策の先行きに関するガイダンスについて言及したが、市場は反応せず。また、10月の卸売物価指数(PPI)は全体、コア指数ともに前月比で0.4%上昇したが、材料視されなかった。米長期金利の低下やユーロ高・ドル安の進行を眺めて、ドルが売られやすい地合いとなった。ただ、翌日の消費者物価指数(CPI)発表を控えて値動きは限定的だった。

*14日のNYダウは反落。この日、国際エネルギー機関(IEA)が、2018年の石油需要予測を下方修正したことを受けて原油相場が下落した。これにつれてエネルギー株が下落したほか、米長期金利の低下を背景に金融株にも売りが出た。12月の追加利上げはほぼ織り込まれているため、市場の焦点は米議会で審議中の税制改革の行方に移っている。トランプ大統領はクリスマスまでに実現させる意向だが、上院と下院では法人減税の導入時期など相違点も多く、一本化への調整は難航が予想されている。


【本日の主な経済指標およびイベント】
08:50 (日) 7-9月期GDP・1次速報 (前期比) +0.6% +0.4% +0.3%
      (日) 7-9月期GDP・1次速報 (前期比年率) +2.5% +1.5% +1.4%
08:50 (日) 7-9月期GDPデフレーター・1次速報 (前年比) -0.4% +0.1% +0.1%
13:30 (日) 9月鉱工業生産・確報 (前月比) -1.1% -- --
16:00 (トルコ) 8月失業率 10.7% 11.0% --
18:30 (英) 10月失業者数 +0.17万人 -- --
18:30 (英) 10月失業率 2.3% -- --
18:30 (英) 9月ILO失業率(3カ月) 4.3% 4.3% --
19:00 (EU) 9月貿易収支(季調前) +161億EUR -- --
20:00 (南ア) 9月小売売上高 (前年比) +5.5% +4.5% --
22:30 (米) 10月消費者物価指数 (前月比) +0.5% +0.1% --
      (米) 10月消費者物価指数 (コア:前月比) +0.1% +0.2% --
      (米) 10月消費者物価指数 (前年比) +2.2% +2.0% --
      (米) 10月消費者物価指数 (コア:前年比) +1.7% +1.7% --
22:30 (米) 11月NY連銀製造業景況指数 30.20 25.10 --
22:30 (米) 10月小売売上高 (前月比) +1.6% 0.0% --
      (米) 10月小売売上高 (前月比:除自動車) +1.0% +0.2% --
24:00 (米) 9月企業在庫 (前月比) +0.7% 0.0% --
30:00 (米) 9月対米証券投資 +672億USD -- 

第140回 『おしえて陳さん』 
http://www.sunward-t.co.jp/movies/oshiete/