【南アランド円相場、今週の展望】
*先週の南アランド円は上昇した。16-20日に与党アフリカ民族会議(ANC)代表選が行われるが、ズマ大統領は自分の元妻ドラミニ氏を後継大統領に据えようとしている。しかし最近の世論調査では、ドラミニ氏の支持率は20%程度で、対立候補のラムフォサ副大統領は80%近くを獲得している。市場は、これを好感して南アランドを買い戻した。南アの11月消費者物価指数(CPI)は前年比で+4.6%と、市場予想の+4.7%より弱まった。一方、10月小売売上高は前月比-0.1%で、前回の-0.7%より上ぶれ、経済指標はまちまちな結果だった。

*今週の南アランド円は、与党アフリカ民族会議(ANC)の代表選次第になりそうだ。南アフリカ共和国の与党アフリカ民族会議(ANC)がヨハネスブルクで開催中の党大会で、ズマ大統領の後継者となる新議長(党首)を選出する投票が18日未明に始まった。

大統領の元妻で前アフリカ連合委員長のドラミニ・ズマ氏(68)とラマポーザ副大統領(65)との一騎打ちとなっている。当初16日に予定されていた投票はいったん延期が発表されていた。ラムフォサ副大統領の支持率が高く、ズマ大統領の元妻ドラミニ氏が逆転することは難しいと見られている。

ただ、ズマ大統領の任期は2019年まであり、居座り続ける可能性もあり、選挙後の政治的混乱が懸念される。

11日に公表されたロイター調査によると、南アフリカ経済が来年にかけて上向きとなるには政治的なサポートが必要との見方が多く、市場はズマ路線からの転換を望んでいるようだ。同調査では、2018年の国内総生産(GDP)の予想中央値は1.2%増と、2017年の予想0.9%を上回った。

*19日午前2時頃、南アフリカでは、与党アフリカ民族会議(ANC)次期代表を決める党大会で、ラマポーザ副大統領が勝利したことが判明した。ズマ大統領のの元妻ドラミニ氏を破った。これを受けて、南アランド円は一時9円を越えた。9円台は2015年10月中旬以来のこと。


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*予想レンジ:8.50円~8.70円

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