【南アランド円相場、先週の動き・今週の展望】
*先週の南アランド円は、ほぼ変わらず。22日、国際通貨基金(IMF)は、南アフリカの経済見通しを2018年が+1.1%から+0.9%へ、2019年を+1.6%から+0.9%へ下方修正した。これを受けて、南アランドは一時下落する場面もあったが、19日に行われたアフリカ民族会議(ANC)の会合で、ズマ大統領に対して早期の辞任を要求をする方針で合意したとの報道が流れたことを受けて、南アランドは反発した。一部では新大統領は数週間以内に誕生するとの楽観的な見方も出たため、対ドルでは2年半ぶりの高値を更新した。24日に発表された12月消費者物価指数(CPI)は市場予想通りの前年比+4.7%となり、市場への影響は限定的だった。

*今週の南アランド円は、保ち合いとなりそうだ。ズマ大統領の早期退陣への期待が南アランドの下値を支えているものの、ズマ大統領の任期は2019年まであり、汚職捜査との件も絡んで素直に退陣に応じるとも思えない。現在の南アランドをサポートしているのは、ズマ大統領の早期退陣期待で、月内にも退任に追い込まれる見通しとの楽観的な見方もある。しかし、この辺は慎重に見ていく必要があろう。かりに、ラマポーザ新大統領が早期に誕生しても、南アフリカの経済を立て直すのは容易ではないだろう。国際通貨基金(IMF)は先週、2018年の南アフリカ経済の予想成長率を+1.1%から+0.9%へ、2019年を+1.6%から+0.9%へ下方修正したのもこうした背景からだろう。ただ、政治体制が一新されれば、国民の期待が高まり、個人消費が活発化し、景気を押し上げる可能性はありそうだ。

zar

*予想レンジ:9.00円~9.20円


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