【ドル円相場、今週の展望】
*今週のドル円は、上値の重い展開が続きそうだ。1月の米雇用統計を受けてインフレ懸念が高まり、米長期金利が2.8%台に急騰。これを嫌気してNYダウが史上最大の下げ幅を記録した。市場はリスクオフモードを強め、ドルが売られたが、ドル円は108円を維持した。恐怖指数が株価の下落に連動して一時50ポイント台に急騰したにもかかわらず、ドル円はある意味で底堅かったとも言える。NYダウは9日に2万3360.29ドルまで下落したが、急速に引き戻し、日足は長大下ヒゲ陽線となった。週明け12日は大幅続伸し、終値は2万4600ドル台を回復した。VIXも25ポイント台まで下落し、市場が安定している目安とされる20ポイントを下回るのは時間の問題だろう。混乱の収まりを背景にドル円は、少しづつ下値を切り上げていくと予想する。

ただ、今回の市場急変は債券・株式市場が主要因になっており、株式市場もこのままV字回復という展開も予想しにくい。リスク回避的な動きが強まれば、やはり円が買われるため、ドル円の上値は限定的だろう。

今週は、14日の1月米消費者物価指数(CPI)が注目される。12月CPIはエネルギーと食品を除いたコア指数が前月比0.3%上昇と11カ月ぶりの大幅な伸びとなり、米国のインフレ懸念が強まる契機となった。1月米雇用統計で平均時給がおよそ9年ぶりの大幅な伸びとなったことから、1月コアCPIも強い数字となれば、利上げ観測の高まりによる金利上昇が誘発され、再び株安に転じる可能性はある。しかし、3月米連邦公開市場委員会(FOMC)での利上げ見通しが強まることから、今月下旬頃からはFOMCに向けて反発していく可能性は高いだろう。

トランプ大統領は12日、中国・日本・韓国を名指しして、貿易相手国が「殺人を犯しながら逃げている」と非難し、対抗措置を取る構えを示した。そして、「これらの貿易相手国には相互税を課していく。これに関して、今週中、そして向こう数か月間に耳にすることになる」と予告した。貿易摩擦を背景に円高圧力が高まる可能性には注意しておきたい。

*CFTC建玉2月6日時点:ファンドのドル買い・円売りは11万2876枚(前週比-1820枚)と減少。総取組高は24万9478枚と前週比1万0759枚の減少。


<主なイベント・経済指標>
*14日に10-12月期日本国内総生産(GDP)速報値、 1月米消費者物価指数(CPI)、1月米小売売上高 、12月米企業在庫。15日に12月日本機械受注・鉱工業生産、2月NY連銀製造業景況指数、1月米生産者物価指数 、2月フィラデルフィア連銀製造業指数、1月米鉱工業生産、1月米設備稼働率、2月米住宅市場指数、16日に1月米住宅着工件数、1月米輸入物価指数、1月米建設許可件数、2月ミシガン大消費者信頼感指数など。

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*予想レンジ:107.00円~110.00円


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