【南アランド円相場、先週の動き・今週の展望】
*先週の南アランド円は上昇した。ドルが全面安だったこともあり、対ドルでは一時2015年3月以来の水準まで上昇した。13日にアフリカ民族会議(ANC)事務局長が「ANCの全国執行委員会(NEC)でズマ大統領の辞任要求を決定した」と発表し、14日にはANCが他党と協調し、15日に不信任決議案の採決を行うことになった。ズマ大統領は、これに対し辞任を拒否したが、15日に辞任を表明した。ラマポーザ議長(65)はいったん大統領代行に就任後、15日に正式に大統領に選ばれた。

*今週の南アランド円は、高値圏で保ち合いとなりそうだ。南アフリカ共和国のズマ大統領が14日辞任した。これを受けて南アの株価は一時5%値上がりし、南アランドは対ドルで2015年初め以来の高値を付けた。今後、南アフリカは与党アフリカ民族会議(ANC)のラマポーザ議長(党首)率いる政権に移行する。

ズマ氏が209年に大統領に就任して以降、南アフリカの経済成長率は年間平均1.6%と低迷した。度重なる失政などにより投資家や企業の信頼が損なわれている。ラマポーザ新大統領の選出により、汚職スキャンダルや経済低迷が終わりを迎えるとの期待が高まっている。

しかし、新大統領が南ア経済を急速に立て直す妙案があるかどうか不明なことから、市場の期待が殺がれることになれば、今後は、失望売りが優勢となる可能性もある。ラマポーザ新大統領は、経済再生や雇用創出に加え、汚職の撲滅や根強い人種や格差の問題への対応など、困難な課題に直面する。任期は2019年の総選挙まで。

格付け会社S&P社は、南アフリカが直面する構造的な課題を踏まえると、ラマポーザ氏が経済成長の改善と公的財政の安定化に向けた措置を打ち出すには時間がかかるとの見方を示した。

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*予想レンジ:9.00円~9.20円

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