【円高から円安へ】

*トランプ大統領は8日、鉄鋼に25%、アルミに10%の関税を適用する輸入制限措置の発動を命じる文書に署名。ただ、北米自由貿易協定(NAFTA)をめぐり再交渉中のカナダとメキシコには一時的に適用を除外するなど、想定よりも穏健な内容だったことから、リスク回避の円買い圧力が低下した。

*関税適用に関して日本などその他の国は、米通商代表部との協議が必要とした。トランプ大統領は「個別国への輸入規制は修正、撤回できる」と表明した。

*本日9日は日銀金融政策決定会合が終了する。黒田日銀総裁会見が注目される。

*黒田日銀総裁は2日、「現時点では2019年度頃に、物価上昇率目標の2.0%程度に達するとみているので、出口戦略をそのころ検討し、議論していることは間違いない」と発言し、金融緩和を縮小して正常化を図る「出口政策」について、初めて具体的時期に言及した。これが円買いを加速させた面があり、本日の会見はハト派的になると思われる。

*本日午前9時過ぎ、北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長がトランプ大統領に会談を申し入れ、トランプ大統領もこれを受諾し、5月までに会談するとの報で、ドル円は106円50銭を越えた。金委員長は、非核化にコミットし、今後核・ミサイル実験を控える意向という。

*これを好感して日経平均株価は大幅上昇し、上げ幅は一時380円を超えている。

*今夜は午後10時30分に2月米雇用統計が発表される。予想は前月比でそれぞれ、非農業部門雇用者数+20.5万人(前回+20.0万人)、失業率4.0%(前回4.1%)、平均時給+0.2%(前回+0.3%)。

*地政学的リスクの後退と良好と予想される2月米雇用統計を受けて今夜のNYダウは大幅上昇が予想される。リスクオンの展開となり、ドル円は107円台を回復し、上昇していくことが予想される。

*ドル円4時間チャートを見ると、年初高値の113円40銭を起点とする下落トレンドラインをブレイクしつつある。年初高値(113円40銭)と年初安値(105円25銭)とのフィボナッチ比率を当てはめると、高値から0.38倍押し=110.30円、0.5倍=109.33円、0.62倍=108.35円となるが、0.62倍押しのレベルを目安に上昇していく可能性が出てきた。

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*日足チャートを見ると、日足と相対力指数(RSI)との逆行現象が出現しており、下落基調が転換する可能性が高まっている。日足が転換線(106円46銭)を上回ったことから、次の上値目標は基準線の107円85銭となりそうだ。

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*4時間足と日足から見て、上昇基調に転じたとして、上値の目安は107円80銭~108円30銭となろうか。


*なお、昨日開催された欧州中央銀行(ECB)定例理事会では、予想通り、金融政策の現状維持が決定された。ただ、ドラギECB総裁は会見で、量的緩和は少なくとも9月末まで継続し、終了後も政策金利は一定期間据え置くとの見解を示した。総裁の発言が市場で予想されていたほどタカ派的でなかったことから、ユーロ売り・ドル買いが進んだが、ドル円への影響はほとんどなかった。


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