【トルコリラ円、先週の動き・今週の予想】
*先週のトルコリラ円は堅調に推移した。トルコ中央銀行は7日、全ての政策金利の据え置きを発表し、インフレ率が持続的に低下する兆しが表れるまで流動性を引き締め気味に維持する方針を示した。中銀は後期流動性ウィンドウ金利を12.75%、1週間物レポ金利を8%に据え置いた。翌日物貸出金利と翌日物借入金利もそれぞれ9.25%と7.25%に維持した。

声明では、現在の高インフレ状況はリスクをもたらすため、必要に応じて引き締めを行うとトルコリラ安を牽制した。

格付け会社ムーディーズは7日、トルコの格付けを対外債務の増加、政治リスクの高まり、経常赤字のさらなる増加を理由に「Ba1」から「Ba2」に格下げした。

*今週のトルコリラ円は、28円を挟んで保ち合いで推移しそうだ。経済対策を受けてトルコの2017年第3四半期国内総生産(GDP)は前年同期比で+11.1%と、6年ぶりの大幅な伸びとなった。2017年通年GDPは7.0%を超える見込み。

こうした中、トルコ中央銀行は7日、主要政策金利を据え置き、物価上昇圧力が和らぐまで緊縮的な政策を維持すると述べた。利下げを求める政治的圧力がかかる中でも、物価上昇抑制への姿勢を示したことは評価されるだろう。トルコの2月の消費者物価指数(CPI)前年比+10.26%となった。昨年11月につけた14年ぶりの高水準である+12.98%からは上昇が鈍化したものの、依然としてインフレ率が高いことが明らかになった。

トルコ中銀はインフレ目標を5.0%としているが、それを大幅に超えている。金融政策委員会は声明で、物価と物価見通しが「引き続き、価格設定におけるリスク」とした。また、最近の指標は経済が底堅さを保ち国内需要が拡大し続けていることを示すとの見方も示した。

地政学的リスクの低下が期待される。「オリーブの枝」作戦で、米軍が駐留しているマンビジュに関して動きがあるかもしれない。トルコのチャヴシュオール外務大臣は米国とマンビジュ地区等の安定化に向けワーキンググループを設立したこと述べ、3月19日にティラーソン米国務長官と会談しこれに関して話し合うことを表明した。

トルコは1月20日より、同国がテロ組織とみなすクルド人民防衛隊(YPG)を標的として、シリアのアフリンに対する軍事作戦「オリーブの枝」を実施している。トルコは同国のクルド労働者党(PKK)と提携関係にあるYPGには強い敵意を抱いている。米国はイスラム国(IS)打倒のためにYPGを主体とするシリア民主軍に武器を供与してきたので、トルコはこれを問題視してきた。トルコは、シリア民主軍の拠点であるマンビジュに対する攻撃も示唆しているが、マンビジュには米軍顧問団も駐留しているため、両国の軍事衝突の可能性が強く懸念されてきた。

【トルコリラ経済指標】
*12日 月16:00 1月経常収支 前回-77.0億USD  予想-69.0億USD
*15日 木16:00 12月失業率 前回10.3%  予想10.4%
*16日 金16:00 1月鉱工業生産前年比 前回+8.7% 予想+6.7%
      20:30 1月住宅価格指数前年比 前回+11.15%

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*予想レンジ:27.40円~28.50円

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