【メキシコペソ円、先週の動き・今週の予想】
*先週のメキシコペソ円は反発した。米国とカナダ、メキシコの北米自由貿易協定(NAFTA)再交渉の第7回会合は5日、自動車の原産地規則など難航分野で溝を残したまま終了した。3月中の妥結を目指すライトハイザー米通商代表部(USTR)代表は「2カ国協議に移行する準備がある」として、協議が進展しなければ3カ国による交渉を打ち切る考えを示唆した

。トランプ大統領は5日、カナダとメキシコに対し、米国に有利な条件での妥結を受け入れれば、鉄鋼・アルミニウム製品の輸入制限の対象外にする考えを表明した。そんな中、週初めは、米国のコーン国家経済会議(NEC)委員長の辞任発表を受けて、トランプ政権内における保護貿易主義派の影響力が強まるとの懸念が生じた。

コーン委員長は米政権内での保護貿易主義の台頭に対する防波堤となっており、トランプ大統領の鉄鋼・アルミニウムに対する関税導入計画に反対していた。これを受けて、メキシコに対しても関税措置が適用されるとの見方から、メキシコペソ円は下落した。しかし、トランプ大統領が鉄鋼・アルミニウム輸入制限の正式発表にあたり、カナダとメキシコを対象から除外とするとの報道が好感され、 メキシコペソは大幅上昇となった。

*今週のメキシコペソ円は上昇しそうだ。先週9日に発表された2月米雇用統計では、景気動向を反映する非農業部門就業者数が前月比31.3万人増と、市場予想の20万人増を大幅に上回り、失業率は4.1%と前回から横ばいだった。ただ、市場が注目するインフレ指標の一つである平均時給は0.1%上昇と市場予想の0.2%上昇を下回ったため、利上げペース加速への思惑が後退した。これはメキシコペソには追い風となろう。

米商務省が発表した2017年貿易統計によると、メキシコはアメリカの貿易赤字相手としては第3位(711億ドル)となった。第1位は中国(3752億ドル)、第2位は日本(688億ドル)。北米自由貿易協定(NAFTA)の再交渉に絡んで、鉄鋼・アルミの関税措置対象外となったものの、NAFTA交渉の結果次第では、形を変えてアメリカの圧力はかかってくるだろう。

ただ、メキシコも米国から関税措置を掛けられた場合、現在アメリカから大半を輸入しているトウモロコシをブラジル輸入にシフトし、米国に反撃しようとしているようだ。また、メキシコはNAFTAを離れて他国(例えば中国)との貿易関係を強める姿勢を見せる可能性もある。

先週発表された2月消費者物価指数(CPI)は+5.34%と前回の5.55%、予想の5.4%を下回り、インフレ率の低下が確認されたことは好材料。

【メキシコペソ経済指標】
*12日月 20:45 1月外貨準備高前回$175.45B  予想$ 175.7B
*13日火 23:00 1月工業生産(年間)前回-0.7%  予想-1%

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*予想レンジ:5.6円~5.85円


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