3月21日(水)
【3月20日の海外相場および市況】
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*20日のNY外国為替市場では、米連邦準備制度理事会(FRB)による金融政策決定を翌日に控えて様子見姿勢が強まる中、ポジション調整のドル買いが優勢となり、ドル円は106円台半ばに上昇した。今回のFOMCでは、利上げの決定はほぼ確実視されており、FOMC終了後に公表される金利見通しで年内の利上げ想定回数が現行の3回から4回に上方修正されるかどうかが焦点。また、パウエルFRB議長が初の記者会見で、景気やインフレ動向についてどのような見解を示すかにも注目が集まっている。20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議の声明では、トランプ政権が保護主義的な動きを強める中で焦点となっていた通商政策や、為替相場についての内容が再確認されたが、目新しい材料に欠けたため、相場の反応は限定的だった。

*20日のNY金は反落。20、21日に米連邦準備制度理事会(FRB)は、金融政策を決定する連邦公開市場委員会(FOMC)の協議が行われる。今会合では0.25%の追加利上げがほぼ確実視されているが、現行3回としている年内の想定利上げ回数4回に上方修正するかどうかに市場の注目が集まっている。また、声明文やパウエル議長の記者会見での発言がタカ派寄りの内容になるのではないかとの臆測も広がっており、金利を生まない金には下押し圧力がかかった。NY白金は金に連れて反落。

*20日のNY原油は反発し、3週間ぶりの高値をつけた。トランプ大統領はこの日、ホワイトハウスでサウジアラビアのムハンマド皇太子と会談した。イランの台頭を警戒するサウジは、2015年に欧米など主要国とイランが結んだ核合意を「欠陥がある」と批判し、米国にもイランへの圧力を強めるよう求めていたため、核合意からの離脱を辞さない構えのトランプ大統領の判断に影響を与えるのではないかとの見方が浮上した。中東情勢が一段と悪化すれば、原油供給に影響を及ぼす恐れがあるとの懸念から買いが活発化し、一時63.81ドルまで上昇した。また、ベネズエラの産油量が経済危機の影響で日量200万バレルを下回っているとの報も支援材料。国際エネルギー機関(IEA)は15日公表の月報で、ベネズエラについて「急激な減産に陥りやすい」と指摘し、一段の在庫減少につながる恐れがあると言及した。

*20日のシカゴトウモロコシは5日続落。好調な輸出需要が示されたものの、ファンドの手じまい売りに相殺された。シカゴ大豆は反発。ただ、今春の米大豆の作付けが増加するとの見通しや貿易戦争への懸念が上値を抑えた。

*20日のNYダウは、原油高を背景にエネルギー株が中心に買われ、反発した。この日のNY原油は、中東情勢の緊迫化やベネズエラで続く減産などが強材料になり反発。また、トランプ政権による保護主義的な通商政策を嫌気して売られていたボーイングやキャタピラーなどの主力株に、値頃感から買い戻しが入ったことも支援材料。ただ、翌日に米連邦公開市場委員会(FOMC)声明の発表を控えて様子見が広がり、上値追いは限定的だった。



【21日の経済指標】
東京休場(春分の日)
ヨハネスブルグ休場(人権の日)
18:30 (英) 2月失業者数 -0.72万人 -- --
18:30 (英) 2月失業率 2.3% -- --
18:30 (英) 1月ILO失業率(3カ月) 4.4% 4.4% --
18:30 (英) 2月財政収支 +116億GBP +5億GBP --
21:30 (米) 10-12月期経常収支 -1006億USD -1250億USD --
23:00 (米) 2月中古住宅販売件数 538万件 540万件 --
   (米) 2月中古住宅販売件数 (前月比) -3.2% +0.4% --
27:00 (米) FOMC政策金利発表 1.25-1.50% -- --
29:00 (NZ) RBNZオフィシャル・キャッシュレート 1.75% 


第157回 『おしえて陳さん』 
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