【ドル円、104円台に急落】

トランプ大統領が22日、最大600億ドル(約6.3兆円)規模の中国製品に対し関税を課すことを目指す大統領覚書に署名した。

これに対し中国商務省は、米国からの輸入に対する措置を計画していると発表した。128の米製品を対象に、2017年の輸入規模30億ドルになる見込み。

米中の貿易戦争勃発による世界景気減速懸念からリスク回避が加速し、本日の東京市場では、大幅な株安・円高が進行した。

ドル円は2016年11月以来となる104円台に下落。一時104円59銭まで円高が進んだ。昨日のNYダウは720ドル以上下落し1カ月半ぶりに2万4000ドルの大台を割り込んだ。日経平均株価はこれに加え、円高も嫌気されて900円以上下落し、2万1000円の大台を割り込んだ。

トランプ大統領は22日、マクマスター大統領補佐官(国家安全保障担当)が4月9日に辞任すると発表した。後任には対外強硬派とされるボルトン元国連大使が就任する。マクマスター氏はホワイトハウスの外交・安保政策の取りまとめ役で、北朝鮮問題への対応などに影響が及ぶ可能性がある。強硬派と言われるボルトン氏が後任になることで、米朝会談の先行きが不透明してきたが、これもドル売り要因だろう。

ドル円は弱材料が多く、105円を割り込んだことでチャート的には101円までサポートが見当たらない。


心理的には1円づつ下に節目があるが、どこで下げ止まるかは、価格以上に米中の貿易戦争の行方にかかっているだろう。


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