【南アランド円相場、先週の動き・今週の展望】
*先週の南アランド円は堅調に推移した。南アランドは対ドルでは売られ、対円では買われた。格付け会社ムーディーズが週末に南アフリカの格付けを「Baa3」で据え置き、見通しを「ネガティブ」から「安定的」に引き上げた。これを受けて、週明け26日から南アランドは上昇した。しかし、見通しが引き上げられた割には、上げ幅は限定的だった。

格付け会社S&Pは、「南アフリカの格上げは、ほど遠い」としたことも上値を抑える要因となった。28日、南アフリカ準備銀行(SARB、南ア中銀)理事会が開催され、政策金利を6.75%から6.50%に引き下げた。2月の消費者物価指数(CPI)が前年比4.0%上昇と、1月の4.4%上昇から鈍化し、インフレ目標範囲である3.0-6.0%に収まっていることから、市場は利下げを織り込んでいた。この決定を受け、南アランドは対ドルで一時1.0%値下がりしたが、対円では円安を受けて下げ幅は限定的だった。

*今週の南アランド円は保ち合いとなりそうだ。格付け会社ムーディーズによる南アフリカの格付けの据え置き、及び見通しの上方修正は予想外だった。これで上昇基調に乗るかと思われたが、昨年11月に南アフリカをジャンク級に格下げしたS&Pは「南アフリカの格上げにはほど遠く、成長率の伸びが必要」としたことが水を注す事態になった。ラマポーザ政権の政治・経済政策が未知数のため、格付け会社の意見が分かれてしまったようだ。

直近では、ゴーダン公共企業相が、国営企業の債務問題の改革案を4週間以内に公表するとしたが、どのような内容になるか注目される。また、ラマポーザ大統領の土地無償収用問題や鉱山問題等に注意が必要だろう。特に土地無償収用に関しては、100年前に白人から奪われたものを取り返すというもので、今住んでいる白人にとっては、生活の基盤を取り上げられるようなもので、国内で混乱が起きる可能性がある。

また、南アフリカ準備銀行(SARB、南ア中銀)のクガニャゴ総裁は、理事会後の会見で、南アフリカの物価見通しにおけるリスクは1月の前回会合と比べていくぶん後退したとし、今年の経済成長率予想を1.4%から1.7%に引き上げたことを明らかにした。また、「利下げの旅」を始めたわけではないとし、政策金利の今後の道筋は経済指標に左右されると述べた。さらに、成長の上振れ余地は比較的限られていると指摘し、ランドは過大評価されているとして、通貨高を牽制した。

【南アフリカ経済指標】
3日18:00 3月製造業PMI 前回50.8


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*予想レンジ:8.80円~9.20円


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