【トルコリラ円、先週の動き・今週の予想】
*先週のトルコリラ円は反発した。週前半は、2桁台のインフレが懸念され、またエルドアン大統領が引き続き利下げの意向を持っていることが嫌気されて、トルコリラは安値圏で推移していた。しかし、19日に、エルドアン大統領が2019年11月に予定していた大統領選挙と議会選挙を今年6月24日に前倒しして実施すると表明したことを受けて、トルコリラは急反発に転じた。選挙の早期実施は、対立政党の準備が間に合わず、エルドアン大統領の再選が確実視され、人気取りのための無謀な景気刺激策を続ける必要性が大幅に後退する一方、中長期観点から経済改革に取り組めるようになるとの見方が広がり、リラは大幅反発となった。

*今週のトルコリラ円は、25日のトルコ中銀理事会の結果次第だろう。先週は、大統領選挙の前倒し決定を受けて、トルコリラは急反発したが、それでインフレ率が1桁台に落ち着いたわけではない。仮に、選挙の前倒しを持ってリラ安対策とするなら、本末転等だろう。利上げに踏み切ればリラは上昇し、利上げ見送りであればリラ下落となろう。チェティンカヤ・トルコ中央銀行総裁は、10 日の国会予算委員で、銀行の金融政策決定は 物価を安定させるために行われることを再確認している。

2月の鉱工業生産(季節調整済み)が前年同月比9.9%増となったことを受けて、複数のトルコ経済相当局者は、2018年の同国国内総生産(GDP)伸び率が7.0─7.5%になるとの見通しを示した。2017年は7.4%だった。カッパドキア地域に対する外国人観光客の関心が再び高まっているため、同地域のホテル占有率は4月と5月にほぼ100 %に達したという。今年の第11四半期に観光客の数が大幅増加し、特に中国、日本及び韓を含むアジ諸南米一部欧州諸国からの観光客数が伸びているという。

【トルコ経済指標】
24日火曜日
20:30 4月景気動向指数前回109.5  予想109.6%  
20:30 4月設備稼働率 前回77.8% 予想77.0%

25日水曜日
20:00トルコ中銀政策金利 前回8.00%  予想8.00%
      トルコ中銀後期流動性貸出金利 前回12.75% 予想13.25%

4月27日金曜日
16:00トルコ4月経済信頼感 前回100.2

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*予想レンジ:26.00円~27.50円


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