5月21日(金)
【5月18日の海外相場および市況】
ny0518

*週末18日のNY外国為替市場のドル円相場は、米長期金利の上昇を手掛かりとしたドル買いが一服し、利益確定売りが出て110円台後半で小動きとなった。1~3月期の日本経済が2年3カ月ぶりにマイナス成長に陥ったことが明らかになる一方、米国ではおおむね堅調な経済指標の発表が相次いだため、日米金利差の拡大観測が一段と強まり、ドル円は一時111円02銭まで上昇した。しかし、この日は米長期金利の指標である10年物国債利回りが、前日に付けた約6年10カ月ぶりの高水準から徐々に低下。これを受けて、利益確定売りが出て110円台後半に軟化した。米中貿易協議の行方上値を抑えた。CFTC建玉5月15日時点:ファンドのドル売り・円買いは3680枚(前週比+9142枚)と増加。ドル売りに転じた。総取組高は16万3411枚と前週比5835枚の増加。

*週末18日のNY金は反発。ドルの反落に加え、イタリアの政治的緊張を背景に同国債への売りが膨らみ、安全資産である金が買われた。イタリアでは、歳出の拡大を公約に掲げ、次期政権を組閣する見通しのポピュリズム政党の主張が嫌気され、同国の債券市場から資金が流出しているという。イタリアの債務危機はギリシャよりもはるかに影響が大きく、金融リスクが懸念されている。CFTC建玉5月15日時点:ファンドの金買い越しは9万2443枚(前週比-1万4997枚)と減少。総取組高は51万9958枚と前週比2万8560枚の増加。

*週末18日のNY白金は下落。CFTC建玉5月15日時点:ファンドの白金買い越しは8196枚(前週比-2192枚)と減少。総取組高は8万0140枚と前週比271枚の減少。

*週末18日のNY原油は下落。原油相場はこのところ約3年6カ月ぶりの高値水準を推移しているため、利益確定売りが出たようだ。ただ、米国による対イラン経済制裁の再発動方針やベネズエラの産油量減少などが引き続き相場を支えており、下値は限定的だった。英・オランダ系石油メジャーのロイヤル・ダッチ・シェルのナイジェリア子会社がボニーライト原油輸出に不可抗力条項を発動したとの報も支援材料。市場では20日のベネズエラ大統領選が注視されている。現職マドゥロ大統領が再選されれば、米国による追加制裁につながる可能性があり、追加制裁となれば、ベネズエラ産原油の供給が一段と落ち込む恐れがある。また、米国がイラン制裁に踏み切れば、日量100万バレルの原油供給が失われる可能性もあり、警戒されている。CFTC建玉5月15日時点:ファンドの原油買い越しは64万4444枚(前週比-3万5484枚)と減少。総取組高270万6454枚と前週比4万8225枚の増加。

*週末18日のシカゴトウモロコシは反発。中国が米国産ソルガム輸入に対するダンピング調査を取りやめたことが好感された。CFTC建玉5月15日時点:ファンドのトウモロコシ買い越しは39万7310枚(前週比-1万7843枚)と減少。総取組高は183万1023枚と前週比3万8219枚の増加。

*週末18日のシカゴ大豆は反発。中国が米国産ソルガム輸入に対するダンピング調査終了を決めたことで、米中の全面的な貿易合意に対する期待が高まった。CFTC建玉5月15日時点:ファンドの大豆買い越しは15万5648枚(前週比-1万6999枚)と減少。総取組高は87万8836枚と前週比2万6785枚の増加。

*週末18日のNYダウは、ほぼ横ばい。米中両国は17、18日の2日間、ワシントンで「貿易戦争」回避に向けた公式協議を開催。一部メディアは、米国が問題視する対中貿易赤字の削減に向け、中国が毎年最大2000億ドル(約22兆円)相当の米国産品の輸入を提案したと伝えたが、中国政府は報道内容を否定。情報が交錯する中、市場では協議の行方を見極めたいとの思惑が広がり、積極的な取引は手控えられた。


【21日の経済指標】
07:45 (NZ) 1-3月期小売売上高 (前期比) +1.7%
08:50 (日) 4月貿易収支 +7973億円(+7970億円)


第165回 『おしえて陳さん』 
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