【緊急利上げで、トルコリラは急反発】

*トルコ政府の経済運営チームが21日に会合を開き、中央銀行が打ち出せる措置などを含めた経済対策を協議したと、同国経済担当当局者らが23日、明らかにした。会合にはシムシェキ副首相およびチェティンカヤ中銀総裁も出席した。23日、トルコリラの対ドル相場が一時1ドル=4.9リラ台に急落、過去最安値を更新した。トルコリラ円は22円22銭と上場来の最安値を更新していた。

トルコ中央銀行は23日、主要政策金利のうち後期流動性窓口金利を13.5%から300ベーシスポイント(bp)引き上げ、16.5%とした。トルコリラ急落に歯止めをかけ、エルドアン大統領の介入を巡る投資家の信頼回復に向け、次回の政策決定会合(6月7日)を待たず、緊急利上げに踏み切った。トルコリラはこの日、過去最安値の4.9290リラを付けたが、政策決定を受けて上昇に転じた。

エルドアン大統領は23日、トルコは6月24日の選挙後にインフレと経常赤字に対する新たな対応策を取るとの見解を示した。 同大統領はまた、年初から対ドルで約20%下落していたトルコリラ相場について、為替相場のボラティリティーはトルコの経済の現実に沿ったものではないとの見方を示した。

緊急かつ予想外の大幅利上げを受けて、トルコリラ円は24円台に急反発した。長大下ヒゲ陽線を引いたことで、目先の底値を確認した可能性がある。

一方で、来月24日の大統領選でエルドアン大統領が再選された場合、再び利下げ発言を繰り返すのではとの警戒感も依然として残っている。


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