【トルコリラ円、先週の動き・今週の予想】
*先週のトルコリラ円は大幅下落し、23日には22円22銭と上場来の最安値を更新した。市場は、商いが薄い時間帯に大口の売りが出て、個人投資家のストップロスの売りが誘発されたことが原因と見ている。

トルコ中央銀行は23日、主要政策金利のうち後期流動性窓口金利を13.5%から300ベーシスポイント(bp)引き上げ、16.5%とした。トルコリラ急落に危機感が強まり、次回の政策決定会合(6月7日)を待たず、緊急利上げに踏み切った。これを受けてトルコリラ円は22円台から24円台に急反発した。しかし、25日には再び下落に転じた。急反発したものの、やれやれの売りが上値を抑えた。また、リラの押し上げには一段の利上げが必要との見方も強かった。

*今週のトルコリラ円は、安値圏で保ち合いとなろう。海外投資家はインフレ圧力が高いにもかかわらず金利低下を目指すエルドアン大統領の金融政策への不信感を強め、リラ売りを継続した。エルドアン大統領が先週、6月24日の大統領選後に金融政策への関与を強める考えを示すとさらにリラ売りが加速し、最安値を更新した。トルコリラの対ドルでの年初来下落率は約20%に達した。

これに危機感を抱いたトルコ中央銀行は、緊急に300bpと予想以上の利上げを行った。しかし、2桁台で高止まりしているインフレに対処するためには、継続的な利上げが必要であり、トルコ中銀が今後もエルドアン大統領の利下げ圧力をかわして利上げしていくかどうかが注目される。国内政治情勢や膨大な財政赤字などの根本的な問題もある。

6月7日のトルコ中銀理事会で追加利上げが実施されれば、市場はこれを好感し、トルコリラは上昇に転じる可能性がある。しかし、先週の利上げが単に6月7日の前倒しであるなら、失望売りが優勢となろう。

6月の大統領選では、エルドアン大統領が優勢と見られており、再選となれば再び利下げ圧力を強めることが予想され、これも市場には嫌気されるだろう。格付け会社フィッチ・レーティングスは「トルコの金融政策は以前から政治の制約を受けてきた。しかし中銀の独立性を低下させようとするあからさまな脅威は、政策決定環境と政策の有効性に対するリスクを増大させる」と指摘した。

【トルコ経済指標】
30日水曜日
16:00トルコ4月観光客数(年間) 前回34.83%
16:00トルコ5月経済信頼感 前回98.3

31日木曜日
16:00トルコ4月貿易収支 前回-58.6億USD  予想-67.0億USD

1日金曜日
16:00トルコ5月製造業PMI 前回48.9


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*予想レンジ:22.00円~25.00円


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