【 東京金は下値探り続きそう】    
*先週のNY金は上昇した。米中貿易摩擦懸念、米朝首脳会談の動向が材料視された。トランプ大統領のツイッターや発言で振り回される展開となった。イタリアでは反欧州連合(EU)的な政権が樹立するとの懸念が強まり、安全資産である金の支援要因となった。23日に公表された米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨では、次回6月会合での利上げを支持する参加者が多かったものの、利上げペースの加速を示唆する文言がなかったことでハト派的と受け止められ、金を押し上げた。

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さらに、トランプ大統領が6月12日に予定されていた米朝首脳会談を中止すると発表し、北朝鮮をめぐる地政学的リスクが高まった事も「質への逃避先」である金買いとなった。15日に200日移動平均線と節目の1300ドルを割り込んだため、一段の下落が警戒されたが、21日の安値1281.2ドルから反転反発している。節目の1300ドルを越えたものの、週明けの時間外では再び大台割れとなっており上値は重い。米長期金利は低下しているものの、米朝首脳会談に向けての両国の話合いが進展しているため、地政学的リスクが低下していることが背景にあるようだ。金ETFは減少を続け、850トンを下回った。NY金は200日移動平均線の下で、底値を固める展開が続きそうだ。

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*NY金予想レンジ=1280~1320ドル

*CFTC建玉5月22日時点:ファンドの金買い越しは9万0957枚(前週比-1486枚)と減少。総取組高は50万2942枚と前週比1万7016枚の増加。

*29日のNY金時間外は、米朝首脳会談開催への期待感から地政学リスクが後退し、1300ドルを割り込んでいる。一方、ドル円相場は下落し円高が進行している。これは、NY原油時間外が大幅続落し、NYダウの下落が予想されたことからリスクオフの強まりから「ドル売り・円買い」が進んだことが原因のようだ。東京金は2つの逆風に遭っている格好だ。直近の安値だった4550円を下回り、下値探りの展開が続きそうだ。

先週公表された5月開催の米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨では、6月の利上げがほぼ確実視されていることが示唆された。今週は1日に5月雇用統計が発表される。予想は非農業部門就業者数+19万人(+16.4万人)、失業率3.9%(3.9%)、平均時給+0.2%(+0.1%)(カッコ内は前回)。予想は前回を上回り、これに沿った内容であれば、6月のFOMCに向けて米長期金利が上昇し、ドルが買われていく展開になりそうだ。NY金には下押し懸念が強まるだろう。東京金も下落基調が続く可能性があり、テクニカル的には相対力指数(RSI)が30%を下回るレベルまで下落基調が続きそうだ。

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*東京金予想レンジ:4480~4580円。


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