6月28日(木)
【6月27日の海外相場および市況】
ny0627

*27日のNY外国為替市場では、米中間の貿易摩擦激化に対する過度の懸念が和らぎ、ドル円は110円台前半に上昇した。トランプ政権は27日、中国資本によるハイテク企業への投資規制について、全ての国の資本による買収計画を審査する既存の枠組み強化で対応する方針を明らかにした。先端技術の中国への流出を防ぐ狙いで厳しい案が検討されているとの見方があったが、強硬策は見送られた。ムニューシン財務長官は、中国だけの投資制限を意図していないと言及し、安全保障の観点から外資の買収案件を審査する対米外国投資委員会(CFIUS)を軸に、ハイテク技術流出を防ぐ考えを強調した。これを受けて、米中間の貿易摩擦激化に対する過度の警戒感が後退した。ただその後、クドロー国家経済会議(NEC)委員長が、トランプ大統領の説明は中国に対する態度の軟化を示唆したものではないと言及。米長期金利が低下したため、ドルの上値も抑えられた。5月米耐久財受注は前月比0.6%減と、市場予想の1.0%減よりも悪くなかったが、市場の反応は限定的だった。
   
*27日のNY金は、3日続落した。ドル高・ユーロ安が進行し、ドル建て金は割高感から売られた。また、トランプ米大統領が前日、中国資本による米ハイテク企業への投資規制について、厳しい制限を盛り込んだ新たな措置ではなく、対米外国投資委員会(CFIUS)が外資の買収計画を審査するという既存制度の見直しで対応が可能と指摘したことを受けて、通商摩擦などをめぐる米中両国の衝突に対する過度の懸念が後退。安全資産とされる金の需要は減退した。NY白金は最大の生産国である南アフリカの通貨ランドの下落を受けて反落。

*27日のNY原油は、米原油在庫の予想を大きく上回る取り崩しなどを受けて大幅続伸。米エネルギー情報局(EIA)によると、22日までの1週間の米原油在庫は前週比990万バレル減と、市場予想の260万バレル減を上回る大幅な取り崩しとなった。また、受け渡し拠点であるオクラホマ州クッシングの在庫も270万バレル減少した。需給逼迫懸念が広がり、一時73.06ドルまで上昇した。一方、米国務省高官は前日、11月4日からイラン産の石油輸入を停止するよう、各国に要請する方針を表明。イラン産の石油供給に先行き不透明感が広がっていることも、原油買いを後押しした。米国の制裁により、イランの原油輸出が日量100万バレル超減少すると見られている。このほか、カナダやリビアの供給不安も支援材料。加アルバータ州のシンクルードのオイルサンド(油砂)生産施設(生産能力は最大日量36万バレル)は停電の影響で先週から稼働を停止し、日量35万バレルの輸送が止まった。月内に再開する可能性は低い見通し。リビアでは国際的に承認された「統一政府」と武装勢力との間で抗争が続いており、同国の石油輸出に支障が出ているもよう。米政府が各国にイラン産原油の輸入を11月から停止するよう求め、イランの輸出の先行きも不透明になった。米国のイランへの対応に国際的な反発が広がっているが、米国の制裁により、イランの原油輸出が日量100万バレル超減少すると見られている。

*27日のシカゴトウモロコシは横ばい。シカゴ大豆は、ほぼ変わらず。一時上げたが、上昇は続かなかった。

*27日のNYダウは、米中貿易摩擦の先行きに不透明感が広がる中、反落した。トランプ大統領は前日、中国資本による米ハイテク企業への投資規制をめぐり、対米外国投資委員会(CFIUS)が外資の買収計画を審査する既存制度の見直しで対応が可能と指摘。厳しい制限を盛り込んだ新たな措置によって米中間の貿易摩擦が悪化するとの悲観的な見方が後退し、ダウは一時約286ドル高まで買われた。しかし、クドロー国家経済会議(NEC)委員長が、大統領の説明は中国に対する態度の軟化を示すものではないと発言。29日にも公表される規制案が貿易摩擦に及ぼす影響が見通せない中、ハイテク株を中心に当面の利益を確定する売りが出て、株価は下げに転じた。一方、米原油在庫の減少を受け、この日のNY原油相場は3年7カ月ぶりの高値まで上伸し、エネルギー株が買われ、ダウの下値を支えた。


【28日の経済指標】
06:00 (NZ) RBNZオフィシャル・キャッシュレート 1.75%
18:00 (EU) 6月経済信頼感 112.5
18:00 (EU) 6月消費者信頼感・確報 -0.5
18:30 (南ア) 5月生産者物価指数 (前年比) +4.4%
21:00 (独) 6月消費者物価指数・速報 (前年比) +2.2%
21:30 (米) 新規失業保険申請件数 21.8万件
21:30 (米) 1-3月期GDP・確報 (前期比年率) +2.2% +2.2%
21:30 (米) 1-3月期個人消費・確報 (前期比年率) +1.0%
21:30 (米) 1-3月期GDPデフレーター・確報 (前期比年率) +1.9% +1.9%
21:30 (米) 1-3月期コアPCEデフレーター・確報 (前期比年率) +2.3%

第170回 『おしえて陳さん』 
http://www.sunward-t.co.jp/movies/oshiete/