【トルコリラ円、先週の動き・今週の予想】
*先週のトルコリラ円は上昇した。24日に行われた大統領選で現職のエルドアン氏が勝利するとともに、同時実施の議会選で与党連合が過半数を制したことで、同国政治が安定に向かうとの期待が高まった。選挙前、一部では、世論調査で過半数を下回っていたエルドアン氏が24日の大統領選第1回投票で50%以上の得票を得ることができず、決戦投票に進む公算が大きいと予想され、議会選では与党連合が過半数を割り込み、野党連合が勝利する可能性も指摘されていた。

そのため、エルドアン氏が決選投票を制しても、野党との対決で不安定な政権運営が続き、早晩再選挙が避けられなくなるシナリオが想定されていた。しかし、実際の選挙結果は現職・与党の勝利に終わり、政局をめぐる先行き不透明が払拭された。トルコ6月経済信頼感は、90.4と前回93.5より低下。インフレの影響が出たようだ。

*今週のトルコリラ円は、保ち合いで推移しそうだ。6月24日に投開票されたトルコの大統領選と議会選は、強権的な現職のエルドアン氏が再選され、公正発展党(AKP)と民族主義者行動党(MHP)の与党連合が過半数の議席を獲得した。政権の安定化がトルコリラの下値を支えよう。

一方で、トルコは昨年の憲法改正で大統領の権限が強化されているが、エルドアン大統領は海外投資家が懸念するような政策を導入する可能性があり、トルコリラの上値を抑えそうだ。トルコが政治的な行き詰まりを回避したことへの安心感から、トルコリラ円は24円台を回復している。

しかし、エルドアン大統領は選挙期間中、常々政策金利の引き下げが好ましいと表明し、中央銀行の政策に口出しする姿勢を見せている。選挙前にはエルドアン大統領の利下げ発言やインフレ率が上昇(12%)し、今年1─5月の財政赤字は前年同期比78%増加した。こうした背景からリラは対ドルで過去最安値に下落したため、トルコ中銀は大幅な利上げを実施した。

拡張的な財政政策により第1四半期の国内総生産(GDP)の前年比成長率は7.4%となったが、選挙が終わり、エルドアン大統領は景気をてこ入れする政治的必要性は薄れている。エルドアン大統領は2023年までの任期があるが、膨大な経常赤字と2桁のインフレ、高水準の対外債務を根本的に解決する姿勢を見せる必要がある。

有力格付け会社ムーディーズ・インベスターズ・サービスは日、トルコの信用格付け引き下げ検討について、エルドアン大統領の再選後に取られる政策次第との見解を示した。トランプ米大統領は、トルコのエルドアン大統領と電話で会談し、再選に祝意を伝えた。両首脳は2国間の防衛・安全保障面の相互関係改善で一致した。 両首脳は、7月11、12日にブリュッセルで行われる北大西洋条約機構(NATO)首脳会議に出席する。


【トルコ経済指標】
2日月曜日
16:00 6月製造業PMI 前回46.4

3日火曜日
16:00 6月消費者物価指数前年比 前回+12.15% 予想+13.85%
16:00 6月生産者物価指数前年比 前回+20.16% 


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*予想レンジ:23.00円~25.00円

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