7月12日(木)
【7月11日の海外相場および市況】
ny0711

*11日のNY外国為替市場のドル円は、1月10日以来半年ぶりに112円台に上昇した。トランプ米大統領は10日、中国から輸入する2000億ドル相当の製品6031品目に対し、10%の関税を上乗せする追加制裁の手続きを開始すると発表。これをきっかけに、米中間の「貿易戦争」激化への懸念が高まり、東京市場では一時110円75銭付近まで下落した。ただ、その後は円買い・ドル売りの流れが反転。好調な6月米卸売物価指数(PPI)が前月比0.3%上昇。前年比で3.4%上昇と、2011年11月以来の大幅な伸びとなったことを受けて112円台に上昇した。物価圧力が安定的に上昇していることが確認され、米連邦準備理事会(FRB)が年内はあと2回の利上げを実施する可能性が高まった。5月に付けた高値水準111円40銭を上抜けた時点で、テクニカルなドル買いが加速したようだ。市場では、米中間の貿易摩擦は本格的な戦争には発展しないとの見方も依然根強い。

*11日のNY金は続落。1244.40ドル(-11.00)。トランプ米大統領は10日、中国から輸入する2000億ドル相当の製品に10%の関税を上乗せする追加制裁の手続きを開始すると発表。米中両国は既に6日、340億ドル規模の輸入品に追加関税を課す措置を相互に発動しており、両国間の「貿易戦争」が本格化するのではないかとの懸念が強まったことから、外国為替市場ではドルに逃避買いが入った。このため、ドル建て金に割高感が生じ、金が売られた。リスク回避を目的とした「質への逃避先」としては、最近は金よりも債券やドルに資金が流入しやすい傾向にある。トランプ大統領は10日、10%の追加関税の対象となり得る中国製品のリストを公表し、民間の意見を聴取する期間を2カ月設けた上で関税を発動する。この報を受け、ドルは人民元に対し11カ月ぶり高値に上伸した。人民元安を受けて、中国の投資家にとっては金は割高感が強まり、買いが細る可能性がある。中国は世界最大の金消費国。NY白金はドル高を受けて続落。835.00ドル(-11.20)。

*11日のNY原油は大幅反落。7038ドル(-3.73ドル、5.03%安)。リビアによる原油輸出再開の動きを受けて過度の供給不安が後退した。リビア国営石油(NOC)は11日、不可抗力条項の発動などで閉鎖していた4つの石油輸出港の原油積み込み作業を再開した。また、石油輸出国機構(OPEC)が11日発表の月報で、7月の増産に先駆け、サウジアラビアの6月の産油量がすでに大幅増加していたことも嫌気された。さらに、米国と中国による「貿易戦争」激化への懸念や、ドル高・ユーロ安進行に伴う割高感も原油相場を下押しした。この日はドル指数が上昇し、ドル建て原油が割高になったことも原油安の一因になった。米国の6月PPIが予想以上に力強かったことから、米連邦準備制度理事会(FRB)が年内にあと2回利上げを実施するとの見方が強まった。このほか、ポンペオ米国務長官が10日、イラン核合意からの離脱を受けて再発動するイラン制裁について、イランと石油取引を行った第三国企業も制裁対象とする立場だったが、対象から除外する例外措置を検討する考えを示していたことも、引き続き売り材料視された。米エネルギー情報局(EIA)が発表した週間在庫統計では、原油在庫は前週比1260万バレル減と、市場予想の450万バレル減を大幅に上回る取り崩しだった。2年ぶりの大規模な減少になったが、地合いを反転させるには至らなかった。米中貿易摩擦による需要不安も売りを強めた。2000億ドル相当の中国からの輸入品に関税を上乗せする米国の追加制裁をめぐる不安は、株式相場とともに商品(コモディティー)相場を圧迫した。中国は米国産原油の最大買い付け国であり、貿易摩擦がエスカレートした場合は報復関税を適用する可能性を示唆している。

*11日のシカゴトウモロコシは続落。353.25セント(-7.50)。米中貿易摩擦の激化をめぐる懸念が広がった。米中西部の生育に好ましい天気も圧迫要因。

*シカゴ大豆は下落。833.0セント(-22.75)。米中貿易摩擦を受け、米国産に対する中国の長期的な需要懸念が広がった。米中西部の生育に好ましい天気も弱材料。

*11日のNYダウは5日ぶりに反落。2万470045ドル(-219.21)。米中間の貿易摩擦をめぐる報復合戦の激化が懸念された。トランプ政権は10日、中国から輸入する2000億ドル相当の製品に10%の追加関税を上乗せする追加制裁の手続きを開始すると発表。6日発動の関税に対して中国が同規模の報復措置で応じたため、制裁規模を大幅に上積みする。エスカレートする報復合戦が世界経済の成長を鈍化させるとの懸念が再燃した。また、この日はNY原油物相場が急反落。リビアで閉鎖中だった石油輸出港での原油積み込み作業再開など、供給増加への警戒が高まり、エネルギー関連株が売られた。


【12日の経済指標】
08:01   (英) 6月 英王立公認不動産鑑定士協会(RICS)住宅価格指数  -3  -2 
08:50   (日) 前週分 対外対内証券売買契約等の状況(対外中長期債)  -2934億円   
08:50   (日) 前週分 対外対内証券売買契約等の状況(対内株式)  -2998億円   
15:00   (独) 6月 消費者物価指数(CPI、改定値) [前月比]  0.1%  0.1% 
18:00   (欧) 5月 鉱工業生産 [前月比]  -0.9%  1.2% 
21:30   (米) 前週分 新規失業保険申請件数  23.1万件  22.6万件 
21:30   (米) 6月 消費者物価指数(CPI) [前月比]  0.2%  0.2% 
21:30   (米) 6月 消費者物価指数(CPI) [前年同月比]  2.8%  2.9% 
21:30   (米) 6月 消費者物価指数(CPIコア指数) [前月比]  0.2%  0.2% 
21:30   (米) 6月 消費者物価指数(CPIコア指数) [前年同月比]  2.2%  2.3% 
27:00   (米) 6月 月次財政収支  -1468億ドル  -800億ドル 


第172回 『おしえて陳さん』 
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