7月13日(金)
【7月12日の海外相場および市況】
ny0712

*12日のNY外国為替市場のドル円相場は、112円台半ばに上昇した。心理的な節目である112円台に半年ぶりに上昇し、取引レンジが切り上がったことを受け、ドル売りポジションを解消する動きが継続した。6月米消費者物価指数(CPI)が前月比0.1%上昇、前年同月比2.9%上昇、コア指数は前月比0.2%上昇、前年同月比2.3%上昇と堅調に伸びたこともドル買いを支えた。

*トルコのエルドアン大統領から財務相に指名された大統領の娘婿アルバイラク氏は、中央銀行は独立していると述べるとともに、経済的現実や市場状況に応じて必要な措置を講じるとの見解を示した。アルバイラク氏はまた、中銀のシンプル、予測可能で、断固とした金融政策を支持すると語った。

*12日のNY金は小反発。前日の続落の反動から安値拾いの買いやショートカバーが入った。ただ、世界的な株高となる中、リスク回避姿勢が後退したため、安全資産としての金買いは限られ、上値は重かった。6月米消費者物価指数(CPI)は全体では前月比0.1%上昇、変動の大きいエネルギーと食料費を除いたコア指数は0.2%上昇だった。市場予想とほぼ同じで相場の反応は薄かった。NY白金は3日ぶりに反発。

*12日のNY原油は、需給引き締まり期待などを背景に買いが先行したものの、リビア産原油の輸出再開の動きを嫌気した売りなどが出て、ほぼ横ばいとなった。国際エネルギー機関(IEA)は12日公表した月報で、世界の石油供給余力は各地で長引く生産停止により、限界に達した可能性があるとの見方を表明。また、WTIの受け渡し拠点であるオクラホマ州クッシングの在庫が減少したとの報が伝わったことから、需給引き締まりへの期待が広がった。ただ、リビア国営石油(NOC)は12日、不可抗力条項の発動などで閉鎖していた2油田の操業再開を発表。11日には4つの石油輸出港での原油積み込み作業の再開も明らかにしていた。これを受けて、需給不均衡に対する懸念が広がり、相場は一時70ドルを割り込んだ。

*12日のシカゴトウモロコシは反発。米農務省が発表した需給報告で、米国産トウモロコシの輸出高予測を引き上げ、世界の期末在庫見通しを下方修正したことが好感された。シカゴ大豆は買い戻しに反発。米農務省が発表した7月の需給報告で、2018〜19年度の大豆の輸出高予測を引き下げ、在庫見通しを過去最高水準に引き上げたことから、約定最安値を付けたが、終盤に買い戻しが入った。中国は12日、18〜19年度の大豆輸入量見通しを下方修正し、米国との貿易摩擦による価格上昇が需要を抑制すると予想した。

*12日のNYダウは反発。今週から本格化する4〜6月期決算では主要500社の純利益が前年同期比約21%増加する見通しで、良好な企業業績への期待感に相場が押し上げられた。6月米消費者物価指数(CPI)が市場予想を下回ったことも、利上げペース加速への警戒感を和らげ、買い安心感につながったようだ。米中貿易摩擦に対する過度の懸念も後退している。中国は米国による貿易制裁に報復すると表明したが、思ったほど強いトーンではなく、全面的な貿易戦争は回避されるとの見方が強まっているとう。


【13日の経済指標】
未定   (中) 6月 貿易収支(米ドル)  249.2億ドル  272.2億ドル 
未定   (中) 6月 貿易収支(人民元)  1565.1億元  1825.0億元 
13:30   (日) 5月 鉱工業生産・確報値 [前月比]  -0.2%   
15:00   (独) 6月 卸売物価指数(WPI) [前月比]  0.8%   
21:30   (米) 6月 輸入物価指数 [前月比]  0.6%  0.1% 
21:30   (米) 6月 輸出物価指数 [前月比]  0.6%  0.2% 
23:00   (米) 7月 ミシガン大学消費者態度指数・速報値  98.2  98.0


第173回 『おしえて陳さん』 
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