【東京金は下げ止まりから値固め局面へ】    
*先週のNY金は反発し、1200ドル台を回復して週を終えた。米中貿易戦争の激化懸念からリスク回避としてドルが買われてきたため、ドル建て金には売り圧力が継続していたが、1200ドルを下回るレベルでは買い戻しや値頃買いが入った。米連邦準備制度理事会(FRB)が22日に公表した連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨では、次回9月会合での金利引き上げは妥当で、緩やかな利上げの継続が適切との見方で一致していた。24日に開催されたジャクソンホールでの会合で、パウエルFRB議長は、堅調な米国経済を背景に「緩やかな利上げが適切」と述べ、次回9月の会合での利上げを示唆した。

etf0828

しかし、「インフレ率が目標の2%を越えて加速し、物価が過熱するリスクの明確な兆候はない」と説明し、利上げペースの加速を示唆しなかったことから、利上げのピークは近いと受け止められ、ドルが反落に転じた。このため、ドル建て金は割安感が強まり買戻しが優勢となった。16日に1167.1ドルと年初来の安値をつけてから買い戻しが優勢だが、ファンドは2週連続で売り越しており、先安感を強めているようだ。値頃感が働く水準であるものの、金ETFは減少傾向が止まらず、764.58トンと2016年2月以来の低水準となった。米長期金利も高止まりしており、金が底入れしたとは言いにくい。あくまでも、買戻しによる反発だろう。しかし、戻りを売られても1167ドルを下回ることがなければ、下げ止まりから値固め局面に移行しよう。

nyg0828


*NY金予想レンジ=1180~1230ドル

*CFTC建玉8月21日時点:ファンドの金売り越しは8710枚(前週比+5022枚)と増加。2週連続の売り越しとなった。総取組高は48万3730枚と前週比6991枚の増加。

*先週の東京金は上昇し4200円台を維持して引けた。週明けも強地合いは続伸し、28日には4300円台を回復した。先週公表された米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨とジャクソンホールでの会合でわかったことは、9月の利上げに関しては確実視されているものの、12月の利上げに関しては不透明感が強まってきたということだろう。トランプ大統領がFRBによる利上げに不満を持っていることやイールドカーブの縮小を背景に利上げはピークが近いとの見方もある。

週明け27日は、北米自由貿易協定(NAFTA)がメキシコとの間で合意され、売り込まれていた新興国通貨が反発し、ドルは軟化した、ドルインデックスは反落し、ドル建て金は反発した。米中貿易戦争もいずれ収束に向かうとの見方から人民元が対ドルで上昇した事も好感されたが、米中問題は「覇権争い」といった根の深い面があり、容易に解決はしないだろう。NAFTA合意を受けてNYダウは2万6000ドルを回復し、恐怖指数(VIX)は低迷している。金が継続的に買われていく材料には乏しく、次第に上値は重くなるだろう。9月の米連邦公開市場委員会(FOMC)に向けて利上げ見通しから再び「ドル高・金安」の展開が予想されるが、材料的には織り込まれてきており、16日の安値4112円を下回る可能性は低いと予想する。下げ止まりを模索する展開になりうだろう。

tkg0828

*東京金予想レンジ:4200~4380円。


情報提供:(株)みんかぶ
※チャートの著作権は、(株)みんかぶに帰属しており、無断で使用(転用・複製等)することを禁じます。提供している情報の内容に関しては万全を期しておりますが、その内容を保障するものではありません。また、これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、(株)みんかぶは一切の責任を負いません。