*29日のNY外国為替市場では、4〜6月期の米実質国内総生産(GDP)改定値の小幅上方修正などを受けて円売り・ドル買いが進み、ドル円は111円台後半に上昇した。2018年4〜6月期の実質GDP改定値は年率換算で前期比4.2%増と、速報値(4.1%増)から小幅上方修正され、改定値でも約4年ぶりの高い伸びを見せた。大型減税などの効果でとりわけ個人消費と設備投資が好調であることが改めて確認された。これを受けて、米連邦準備制度理事会(FRB)が9月も含めて年内にあと2回利上げに動くとの観測が一段と強まり、円売り・ドル買いが進行し、一時111円80銭台まで上昇した。また、北米自由貿易協定(NAFTA)再交渉をめぐり、米国がメキシコとの2国間協議で大筋合意したことを受け、カナダとの協議も順調に進展するとの見方が広がったことも、ドル買い要因となった。
*29日のNY金は小幅続落。北米自由貿易協定(NAFTA)再交渉をめぐり、米国がメキシコとの2国間協議で大筋合意に達したことを受けて、カナダや欧州連合(EU)などとの貿易摩擦も解消に向かうとの期待が広がり、安全資産である金は売りが優勢となった。また、4〜6月期の米実質国内総生産(GDP)改定値が年率換算で前期比4.2%増と、速報値(4.1%増)から小幅上方修正され、改定値でも約4年ぶりの高い伸びを見せたことを受けて、米連邦準備制度理事会(FRB)による残り2回の利上げは実施されるとの見方が強まったことも金を押し下げた。ただ、外国為替市場ではドルが対ユーロで下落に転じたことから、ドル建て金は割安感から下値がサポートされた。反落しても1200ドルが維持されたことで、買戻しも入ったようだ。NY白金は小反発。パラジウムの上昇につれ高となった。
*29日のNY原油は反発。米エネルギー情報局(EIA)が発表した週間在庫統計によると、24日までの1週間の米原油在庫は260万バレル減少と取り崩し幅は市場予想の70万バレルを大きく上回った。また、在庫増加が見込まれていたガソリンとディスティレート(留出油)も、それぞれ160万バレル、80万バレル減少となったことも好感された。これにドルが対ユーロで下落したことも加わって、割安感から買いが強まり一時69.75ドルの高値を付けた。米国による11月の対イラン制裁再発動を控え、イラン国営石油会社(NIOC)は9月の原油輸出が日量150万バレル程度(6月時点は約230万バレル)に落ち込むとの見通しが出ている。11月4日に始まる米国の対イラン制裁を前に、イラン産原油の買い注文が減っている。一方、経済危機に直面しているベネズエラでは国営石油会社PDVSAが日量64万バレルの増産を目指し、総額4億3000万ドルの投資契約を国内外の企業と結んだとの報が出て、70ドルの大台には届かなかった。
*29日のシカゴトウモロコシは小麦につれ高して小反発。ウィスコンシン州の洪水や、ミネソタ州南部とアイオワ州北部の過度な降雨が警戒されている。シカゴ大豆は反発。6週間ぶり安値から切り返した。ただ、豊作見通しや、中国で家畜にアフリカ豚コレラの感染が広がっていることから、上値は重かった。
*29日のNYダウは、ハイテク株に買いが集まり、4営業日続伸した。米金融大手モルガン・スタンレーはこの日、一段の成長が見込めるとして、アマゾンとグーグルの持ち株会社アルファベットの目標株価を従来の水準から大きく引き上げた。強気な見方を好感し、他のハイテク株もつれ高となり、相場全体を押し上げた。米国とメキシコが大筋合意した北米自由貿易協定(NAFTA)再交渉をめぐり、カナダも妥結に前向きな姿勢を示したことから、貿易摩擦緩和を期待した買いも入った。在庫減少を反映して原油相場が反発したためエネルギー株も買われた。
【30日の経済指標】
未定 (トルコ) 休場
07:45 (NZ) 7月 住宅建設許可件数 [前月比] -7.6%
08:50 (日) 7月 小売業販売額 [前年同月比] 1.7%)
08:50 (日) 7月 百貨店・スーパー販売額(既存店) [前年同月比] 1.5%
08:50 (日) 前週分 対外対内証券売買契約等の状況(対外中長期債)
08:50 (日) 前週分 対外対内証券売買契約等の状況(対内株式)
10:00 (NZ) 8月 NBNZ企業信頼感 -44.9
10:30 (豪) 4-6月期 四半期民間設備投資 [前期比] 0.4%
10:30 (豪) 7月 住宅建設許可件数 [前月比] 6.4%
15:00 (南ア) 7月 マネーサプライM3 [前年同月比] 5.77%
16:55 (独) 8月 失業者数 [前月比] -0.6万人
16:55 (独) 8月 失業率 5.2%
17:30 (英) 7月 消費者信用残高 16億ポンド
18:00 (欧) 8月 経済信頼感 112.1
18:00 (欧) 8月 消費者信頼感(確定値)
18:30 (南ア) 7月 卸売物価指数(PPI) [前月比] 0.9%
18:30 (南ア) 7月 卸売物価指数(PPI) [前年同月比] 5.9%
21:00 (独) 8月 消費者物価指数(CPI、速報値) [前月比] 0.3%
21:30 (加) 4-6月期 四半期国内総生産(GDP) [前期比年率] 1.3%
21:30 (米) 7月 個人消費支出(PCE) [前月比] 0.4% 0.4%
21:30 (米) 7月 個人所得 [前月比] 0.4% 0.4%
21:30 (米) 7月 個人消費支出(PCEコア・デフレーター) [前月比] 0.1% 0.2%
21:30 (米) 前週分 新規失業保険申請件数
第179回 『おしえて陳さん』
http://www.sunward-t.co.jp/movies/oshiete/
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