【南アランド円相場、先週の動き・今週の展望】
*先週の南アランド円は下落した。犠牲祭明けのトルコ通貨リラが下落したことや、アルゼンチンペソが利上げしたにもかかわらず下落したことを受けて、新興国通貨全般に売り圧力がかかった。これに加え、米中貿易戦争の激化懸念を受けて、中国の景気後退が懸念され、同国と貿易関係の深い南アランドには売りが強まった。

格付け会社S&Pグローバル・レーティングスは30日、南アフリカのソブリン信用格付けを投機的(ジャンク)等級内で一段と引き下げる公算は小さいとの認識を示した。S&Pは今月、トルコリラ急落を受け、トルコの信用格付けをジャンク等級内で引き下げたが、南アの状況はトルコとは異なると指摘した。S&Pは報告書で「トルコの格下げは、リラ相場における過度のボラティリティーとそれに伴う国際収支の大幅な調整によって、トルコ経済が脆弱化するとの予想に基づくもの」と説明。「これに対し、南アフリカを巡る見通しは安定的と判断している。同国の経済成長が適度に加速する可能性や安定的な公共債務ダイナミクス、政府が緩やかに経済・社会改革を実施していくとの期待に基づく」とした。

S&Pは5月、南アの外貨建て債務格付けをジャンク級の「BB」、現地通貨建て債務格付けを「BBプラス」にそれぞれ据え置いた。次回の格付け見直しは11月。

*今週の南アランド円は、上値の重い展開が続くだろう。米中貿易摩擦の激化懸念やアルゼンチンペソやトルコリラの下落に伴う新興国通貨売りの流れが継続しており、南アランドも戻りは売られそうだ。これに加えて、ラマポーザ大統領が白人所有の土地に対して、無保証で収容する計画を改めて明らかにしたことに対して、トランプ大統領が批判していることも気になるところ。しかし、人種隔離政策(アパルトヘイト)に伴う植民者である白人による強引な土地接収だったため、南アフリカ政権が妥協することは難しいだろう。

米国との関係悪化によりトルコリラと同様の連想を想起させるが、前回のBRICS会議では中国からの支援を取り付け、英国のメイ首相が南ア訪問中に「貿易関係を強化し、米国を抜いて英国が最大の対アフリカ支援国になることを望んでいる」と発言したことは好感されている。そのため、南アランドは一方的な下落とはなりにくいだろう。今週は4日の第2四半期国内総生産(GDP)が注目される。前年比+1.0%が予想されており、前回の+0.8%より改善する見込みで、この通りであれば南アランドを押し上げよう。


【南アフリカ経済指標】
3日月曜日
18:00 8月製造業PMI前回51.5、予想50.0

4日火曜日
18:30 第2四半期GDP前年比前回+0.8%、予想+1.0%

6日木曜日
17:00 第2四半期経常収支前回-2290億ZAR、予想-1480億ZAR


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*予想レンジ:7.20円~7.80円

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