【東京金は保ち合いが続きそう】
*先週のNY金は軟調だった。トランプ政権が2000億ドル相当の中国製品に追加関税を課す貿易制裁を週内にも発動することから、米中間の貿易摩擦激化に対する懸念が高まり、安全資産とされる金には買いが入った。NY金は4月に付けた1365.23ドルの高値から約12%下落しているため、インドや中国などの伝統的な主要金購入国だけでなく、東南アジア各国からも、投資目的での買いが見られたという。

7日に発表された8月米雇用統計では、景気動向を反映する非農業部門就業者数が前月から20.1万人増加し、市場予想の19.1万人増を上回った。物価上昇の先行指標として注目される平均時給も前年同月比2.9%増と2009年6月以来、9年2カ月ぶりの高い伸びを示した。今後はインフレ圧力が強まり、利上げペースが加速するのではないかとの見方が強まり、ドルが上昇したため、ドル建て金は割高感から売られた。


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ただ、終値は1200ドルを維持した。金ETFは下落傾向が続き、750トンを下回っている。金市場から投資資金が流出している。一方、ファンドのネットショートは過去最大の1万3497枚に拡大した。投機筋は先安感を強めているようだ。NY金は戻り売り優勢の展開が続きそうだ。

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*NY金予想レンジ=1180~1230ドル

*CFTC建玉9月4日時点:ファンドの金売り越しは1万3497枚(前週比+1万0434枚)と増加。総取組高は47万3118枚と前週比6165枚の減少。
    
*先週の東京金はNY金の弱地合いに連れて軟化した。ドル高と堅調な米株価を反映してNY金には先安感が強い。8月米雇用統計が良好だったことで、年内あと2回の利上げの可能性が高まっている。米株式市場は、米中貿易戦争激化への懸念や利上げ見通しにもかかわらず地合いは強く、恐怖指数(VIX)は低位安定している。ドル指数は堅調に推移しており、ドル建て金には割高感がつきまとっている。

しかし、週明け10日以降、ドル円が111円台に上昇し、東京金も4200円台で堅調に推移している。9月米連邦公開市場委員会(FOMC)に向けて、利上げ見通しの高まりからドルの上昇が予想され、円安基調も強まりそうだ。NY金の弱地合いが継続する見込みながら、為替の円安基調が継続しそうなことから、東京金は保ち合い相場から抜け出せそうにない。

日足チャートからは4300円をブレイクした場合、目先の上値抵抗線を上抜くため、ボリンジャーバンドの+2σラインまでの上値余地は出てくるだろう。一方、4200円を下回った場合、8月16日の安値4112円が視野に入ってくるだろう。

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*東京金予想レンジ:4200~4380円。


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