11月20日(火)
【11月19日の海外相場および市況】
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*週明け19日のNY外国為替市場では、米株相場の大幅反落などを受けてドル円は、112円台半ばに下落した。終値は112円49〜59銭。NYダウがアップルの業績不安に加え、米中「貿易戦争」終結への期待が後退したことなどを大きく下落したため、安全通貨である円が買われた。

*週明け19日のNY金は、NYダウの大幅下落などを背景に安全資産とされる金が買われ、4営業日続伸した。終値は1225.30ドル(+2.30ドル)。外国為替市場ではドルが対ユーロで下落し、ドル建て金に割安感が生じたため、徐々に買いが優勢となった。また、この日はNYダウが下落したため、「質への逃避先」として買われた面もあった。さらに、米連邦準備制度理事会(FRB)高官らが週末に相次いで世界景気の減速リスクに警戒感を示したことから、FRBによる利上げ打ち止め時期が前倒しされるのではないかとの観測が浮上し、金利を生まない資産である金には支援材料となった。

米連邦準備制度理事会(FRB)の高官らが、FRBの金融引き締めサイクルの終わりに近づいている可能性があることを米経済は示していると発言したのを受け、ドルが2週間ぶり安値を付けた。ドル安は、他の通貨を保有する投資家にとって金が割安となる。

NY白金はドル安を受けて3日続伸。終値は857.60ドル(+11.00ドル)。

*週明け19日のNY原油は、欧州連合(EU)による対イラン制裁を警戒した買いなどが入り、上伸した。終値は56.76ドル(+0.30ドル)。石油輸出国機構(OPEC)の盟主、サウジアラビアはこれまでに12月6日に開催する総会で、OPEC加盟国・非加盟国が再び減産体制に回帰する計画について協議すると表明。この日は、協調減産に難色を示していたとされるロシアのノバク・エネルギー相がOPECに足並みをそろえる方針を明らかにしたとの報が伝わり、相場は堅調に推移した。ただ、OPECが想定する日量140万バレル程度(全世界の供給量の1.5%相当)の協調減産では供給過剰の解消に十分でないなどとする見方に押され、一時55.08ドルの安値を付けた。しかし、6月にパリ近郊で開かれたイラン反体制派集会へのテロ計画をめぐり、イランの関与を主張するフランス政府の判断をEUが支持すると表明。これを受け、フランス政府の先導でEUがイランに対して制裁措置を講じるとの懸念が広がる中で買いが徐々に拡大し、プラス圏を回復した。

*週明け19日のシカゴトウモロコシは続落。終値は362.25セント(-2.50)。大豆安や小麦安に圧迫された。

シカゴ大豆は反落。終値は873.75セント(-18.50)。パプアニューギニアで開かれたアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議が首脳宣言採択を断念したのを受け、米中貿易摩擦が長引くとの懸念が広がった。

*週明け19日のNYダウは、米アップルの業績の先行きに懸念が広がり、大幅反落した。終値は前週末比395.78ドル安の2万5017.44ドル。一時512ドル安まで下げた。ウォール・ストリート・ジャーナル(電子版)はこの日、アップルが9月に発表したスマートフォン「iPhone(アイフォーン)」の新モデル3機種について、ここ数週間で生産の発注を減らしていると報道。これを受けてアップル株やサプライヤー株が急落したほか、アマゾン・ドット・コムなど他の主要IT株にも売りが膨らんだ。18日閉幕したアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議では、米国と中国の意見が対立し、首脳宣言採択を断念する異例の結果となった。両国の主張の開きが大きいことが浮き彫りとなり、市場では貿易摩擦が早期に解決されるとの期待が後退。中国関連株が売り込まれ、ダウを押し下げた。


【20日の経済指標】
09:30   (豪) 豪準備銀行(中央銀行)、金融政策会合議事要旨公表 
16:00   (独) 10月 生産者物価指数(PPI) [前月比]  0.5%   
22:30   (米) 10月 住宅着工件数 [年率換算件数]  120.1万件  122.5万件 
22:30   (米) 10月 住宅着工件数 [前月比]  -5.3%  1.6% 
22:30   (米) 10月 建設許可件数 [年率換算件数]  127.0万件  126.0万件 
22:30   (米) 10月 建設許可件数 [前月比]  1.7%  -0.8% 


第190回 『おしえて陳さん』 
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