11月22日(木)
【11月21日の海外相場および市況】
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*21日のNY外国為替市場では、欧州株の持ち直しや米株安の一服などを受けてリスク回避姿勢が緩み、ドル円は113円台に上昇した。113円00銭〜113円10銭。イタリアの2019年度予算案を欧州委員会が拒否したものの、イタリア財政問題解決への期待感もあり、ユーロが買い戻された。欧州の株式相場が堅調に転じたほか、米長期金利の上昇も重なり、円売り・ドル買いが優勢となった。この日発表された米経済指標は、週間新規失業保険申請件数が小幅増加し、10月米耐久財受注が前月比4.4%減と市場予想以上に減少。しかし、10月米中古住宅販売件数が7カ月ぶりのプラスに転換したことなどが明らかになり、ドル円は113円台に押し上げられた。
 
*21日のNY金は、対ユーロでのドル軟化に伴う割安感から買い戻しが入り、反発した。1228.00ドル(+6.80)。11月7日以来2週間ぶりの高値を付けた。米市場は22日、感謝祭に伴い休場。金相場は翌23日再開されるが、短縮取引となる。主要株価の持ち直しやイタリア財政問題をめぐる進展の動きなどを受けて、ドルが対ユーロで軟化し、ドル建て金に割安感が広がり、一時1230.90ドルまで上昇した。その後は若干利食い売りが出た。この日発表された耐久財受注統計などの米経済指標が振るわず、米連邦準備制度理事会(FRB)による利上げペースに懐疑的な見方が一部で浮上したことも、金利を生まない金には支援材料になったようだ。

NY白金は金に連れて反発。850.60ドル(+3.60)。

*21日のNY原油は、米石油製品の在庫減少を好感した買いや値頃感による買い戻しなどが入り、反発した。54.63ドル(+1.20)。米エネルギー情報局(EIA)が発表した16日までの1週間の米原油在庫は前週比490万バレル増と、増加幅は市場予想の290万バレルを上回り、9週連続の積み増しとなった。一方、ガソリン在庫は130万バレル減(予想は20万バレル減)と2017年12月以来の低水準となった。ディスティレート(留出油)在庫も7万7000バレル減った。石油製品の在庫減少に注目した買いなどが入った。また、WTIの受け渡し拠点であるオクラホマ州クッシングの原油在庫が前週比11万6000バレル減と、9週ぶりに減少したことも支援材料となった。この日はドルがユーロに対して軟化し、ドル建て原油に割安感が生じたことも支援要因。

*21日のシカゴトウモロコシは反発。361.75セント(+0.50)。感謝祭祝日を前にエタノールの生産量減速の報を受け、ショートカバーが入った。米エネルギー情報局(EIA)は21日、同国のトウモロコシ由来のエタノール生産量が2万5000バレル減の日量104万バレルと発表した。

シカゴ大豆は続伸。883.00セント(+2.00)。米国産大豆の輸出停止につながった貿易摩擦の解消に向け、米中協議が20カ国・地域(G20)首脳会議で進展するとの楽観的な見方から値を戻した。

*21日のNYダウは、前日の大幅安の反動で買いが先行したものの、終盤に上げ幅を縮小し、ほぼ横ばいで引けた。2万4464.69ドル(-0.95)。過去2日間で900ドル超下げたこともあって、値頃感の出た銘柄への買い戻しが優勢となった。業績不安から売り込まれていたハイテク株をはじめ、幅広い銘柄が買われた。前日に1年1カ月ぶりの安値を付けた原油先物価格が持ち直したことも支援要因。また、耐久財受注やミシガン大の消費者景況感指数といった主要な米経済指標の多くがさえない内容だったことで、米連邦準備制度理事会(FRB)による利上げペースが鈍化するとの観測が浮上し、金利上昇による業績悪化への懸念も後退した。ただ、感謝祭の祝日前に、連休前の手じまい売りが優勢となり、ダウは上げ幅を消した。


【22日の経済指標】
未定   (米) 休場 
未定   (南ア) 南アフリカ準備銀行(中央銀行)政策金利  6.50%  6.75% 
08:30   (日) 10月 全国消費者物価指数(CPI) [前年同月比]  1.2%   
08:30   (日) 10月 全国消費者物価指数(CPI、生鮮食料品除く) [前年同月比]  1.0%   
08:50   (日) 前週分 対外対内証券売買契約等の状況(対外中長期債) 
08:50   (日) 前週分 対外対内証券売買契約等の状況(対内株式)   
24:00   (欧) 11月 消費者信頼感(速報値)  -2.7   

第190回 『おしえて陳さん』 
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