【メキシコペソ円、先週の動き・今週の予想】
*先週のメキシコペソ円は小幅下落。移民を巡る国境でのトラブルが懸念され、鉱山株の下落が嫌気された。

米税関・国境警備局(CBP)は19日未明、メキシコ北西部ティフアナとの国境を一時、歩行者通路の一部を残して全面閉鎖し、鉄条網付きの障害ブロックを設置した。中米諸国から北上している移民希望集団「キャラバン」がティフアナに続々と集結しているのを受けた措置。メキシコの国境の町ティフアナでは、この移民に対して反移民デモが起き、ティファナ市長は移民を受け入れられないと述べた。

20日、鉱山開発の土地取得の際に、地元住民の同意を得ることを義務付ける法案が議会に提出されたことを受けて、メキシコの鉱山大手グルポ・メヒコとペノレスの株価が急落した。法案が通過した場合の影響を巡る懸念が売りにつながった。法案は、経済省と地元の土地の管理当局に地元住民との対話を義務付けるとともに、企業が開発計画の社会に与える影響を年報で公表しない場合は同意の取り消しを認めるとしている。

*今週のメキシコペソ円は、上値の重い展開が続きそうだ。12月就任予定のオブラドール次期大統領が発表した新空港建設中止がペソの下落をもたらしたようだ。新空港建設の是非について、オブラドール氏は国民投票の結果に基づき決定すると選挙公約で掲げており、この国民投票において反対票が約7割となったことで、建設中止が決定された。新空港の建設以外にも、製油施設や鉄道などに関するプロジェクトについて、国民投票を行う方針を発表した。金融市場では同氏が今後も大衆迎合的な政策を進めるとの懸念が高まった。このような大衆迎合的な政策が続けば、これまでペニャニエト現大統領が推し進めてきた構造改革に逆行し、財政赤字の拡大や格付け会社による格下げを招く可能性が懸念されている。

メキシコのジェロニモ・グティエレス駐米大使は、新北米貿易協定「米国・メキシコ・カナダ協定(USMCA)」の調印時に米国はメキシコに対する鉄鋼・アルミニウム関税の撤廃を開始する、との見方を示した。トランプ政権は6月、安全保障を理由に、カナダやメキシコから輸入する鉄鋼・アルミに対して関税を適用した。米国、メキシコ、カナダは11月30日、アルゼンチンで開かれる20カ国・地域(G20)首脳会議に合わせて新貿易協定に調印する見通し。協定発効には、3カ国の議会の承認が必要。

米国は25日、米カリフォルニア州と国境を接するメキシコ北西部のティフアナと米サンディエゴを結ぶ国境検問所を一時閉鎖した。ティフアナに滞在する中米からの移民集団の一部が国境近くまでデモを行い、複数のグループがメキシコ警察を振り切って国境フェンスに向かうなどして混乱が起きたため、米税関・国境取締局(CBP)は検問所を一時閉鎖して警戒を強めた。米当局は催涙ガスを使用して対応した。この混乱に対し、トランプ大統領は「必要なら国境を永久封鎖する」とツイートした。間もなく誕生するオブラドール政権がどう対処するかが注目される。


【メキシコ経済指標】
26日月曜日
23:00 9月小売販売前年比前回3.9%  予想3.0%

peso

*予想レンジ:5.40円~5.60円


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