【メキシコペソ円、先週の動き・今週の予想】
*先週のメキシコペソ円は軟化した。メキシコのエブラルド外相は18日、中米の経済成長を後押しし、不法移民を抑制する計画の一環で、米国が同地域の開発に58億ドルの資金拠出を約束したとの認識を明らかにした。記者会見で、中米の成長・雇用加速へ米国とともに取り組む方針を表明。メキシコと米国が、開発計画の進捗状況を把握するため、作業部会を設けるとも説明した。

メキシコ中銀は20日の政策決定会合で政策金利を予想通り25ベーシスポイント(bp)引き上げ、8.25%とした。中銀は同国政権の経済政策などに起因する先行き不透明感やインフレ高進のリスクに警戒感を示した。 利上げは全会一致で、政策金利は2008年8月以来の高水準となった。新政権の予算案が一部の予想よりも保守的な内容だったことから安心感が広がった。

*今週のメキシコペソ円は、上値の重い展開が続きそうだ。米国の政府機関一部閉鎖が年明けにずれ込むことやトランプ政権の重要閣僚辞任など米国発のリスクオフ要因により新興国通貨は上値の重い展開を強いられそうだ。世界的な株安を背景に、安全通貨である円買いが強まっていることもメキシコペソ円の上値を抑えよう。

メキシコ中銀は、新政権の経済政策などに起因する先行き不透明感やインフレ高進のリスクに警戒感を背景に、20日の政策決定会合で政策金利を8.00%から8.25%に引き上げた。政策金利は2008年8月以来の高水準となった。中銀は声明で「メキシコペソ相場には新政権の政策を巡る先行き不透明感が引き続き反映されている」とし、「メキシコのソブリンリスク・プレミアや中長期金利は大幅に上昇し、その後幾分低下したものの、依然として高い水準にある」と指摘した。

今月就任したロペスオブラドール大統領は、就任前の10月、一部で着工している首都メキシコ市の新空港建設を中止すると発表。これを受けてペソは急落した。ロペスオブラドール氏の新興左派政党、国家再生運動(MORENA)が銀行手数料や鉱業セクターを規制する法案を策定したことも市場の警戒感を強めた。メキシコ中銀はインフレについて、政権が導入する可能性のある政策に起因する「構造的なリスク」にさらされる恐れがあるとし、「現在の状況は国内のマクロ経済情勢や潜在成長力、価格形成過程に影響し得る大きな中長期的リスクとなっている」と警鐘を鳴らした。

メキシコの賃金委員会は、最低賃金を16%引き上げる方針を明らかにし、ロペスオブラドール大統領は、インフレに合わせた追加引き上げを行うと言明した。中銀は、提案されている最低賃金引き上げについて、生産性の向上を上回るペースでの賃金見直しにつながり、コスト上昇圧力の高まりによって雇用や物価に影響が及ぶ可能性があると指摘した。その上で、ペソ安による物価上昇も含め、インフレにリスクが生じた場合は行動する用意があると表明した。経済成長に対するリスクは依然として下向きだとし、リスクは悪化したとの認識を示した。新政権による新予算案は保守的なもので市場から好感された。その中で特に注目されているのは、トレン・マヤ鉄道建設事業。ユカタン半島のマヤ文明遺跡を巡る総距離約1,525kmの鉄道となる予定。総工費74億ドル、4年で完成する見込み。


【メキシコ経済指標】
24日月曜日
23:00 11月失業率前回3.2%  予想3.2%

28日金曜日
11:00 11月貿易収支前回$-2.936B  予想$0.7B


peso1227


*予想レンジ:5.40円~5.70円


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