【ドル円相場、今週の展望】
*今週のドル円は、上値の重い展開になりそうだ。今週は重要イベントが多数ある。米中通商協議が30、31日に行われる。ムニューシン財務長官は、中国の劉鶴副首相が訪米するが米中通商協議で大きな進展を期待していると述べた。劉鶴副首相は、31日にトランプ大統領とも会談する。ムニューシン長官は、通商協議で合意する中国による改革の実行状況を検証する方策など「複雑な問題」の解決に米中が努めていると指摘。中国側はこうした検証の仕組みが必要だと認識していると述べた。その上で、合意の実行のほか、知的財産権の保護、合弁企業の強制的な設立が主要な3つの議題だと明かした。これまでのところ、協議には「重要な動き」があるとし、3月1日の合意期限までになお30日ほどあるとも述べた。ロス米国務長官は、米中通商交渉について、妥結に程遠いものである可能性は十分にあるとの考えを示す一方で、市場は中国経済の先行きに不透明感が増す中、中国は米中協議である程度の譲歩姿勢を示すだろうとの楽観的な見方もある。

英国では、29日にメイ首相の離脱代替案を、議会が他の議員が提出した修正案とともに審議・採決する見通し。メイ首相は欧州連合(EU)離脱に対する議会の承認手続きが進まない事態の打開に向け、アイルランド国境の厳しい管理を阻止するための安全策(バックストップ)計画について、EUからさらなる譲歩を引き出すことを提案している。

29〜30日に開催される米連邦公開市場委員会(FOMC)では、政策金利の据え置きが予想されている一方、今年の予想利上げ回数が1回へ変更されるのか、あるいは、利上げ休止が議論されるのかが注目される。先週25日、米有力紙、Wall Street Journalが「FRBは購入した保有資産の縮小を終了させ、金融政策正常化の進展を遅らせることを検討している」と報じた。FRBのバランスシートは、ピーク時の4.5兆ドルから4.0兆ドルまで自動的に縮小されており、今年も毎月500億ドルの縮小が続く予定だが、利上げ路線の休止観測とともに、縮小路線の休止観測が浮上しているようだ。

FOMC後の会見で、パウエル議長が再びハト派姿勢を強調すれば、米長期金利の低下が予想されるため、ドル安が進む可能性がある。28日時点のCMEのFED WATCHによると、6月までの利上げの可能性は30%にも至っていない。2月1日には米1月雇用統計が発表される。市場予想は非農業部門雇用者数は前月比+18.3万人(12月+31.2万人)、失業率は3.9%(12月3.9%)、平均時給は前年比+3.2%(12月+3.2%)と前月より低下する見込み。米中貿易協議の伸展次第ではドル高に振れる局面もあろうが、FOMCの結果や雇用統計の予想からしてドルの反発は継続しにくいだろう。ドル円は上値の重い展開になりそうだ。

<今週の主な経済指標>
28日は12月シカゴ連銀全米活動指数、29日は11月S&P/ケース・シラー、1月米消費者信頼感指数、30日は米第4四半期GDP、米1月ADP雇用統計、FOMC政策金利、31日は12月米個人所得、1日は1月米雇用統計。

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*予想レンジ:108.00円~110.00円

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