【南アランド円相場、先週の動き・今週の予想】
*先週の南アランド円は上昇した。世界経済の減速や昨年の中国経済の鈍化に対する懸念から。国際通貨基金(IMF)は21日、2019年と20年の世界経済成長率見通しを下方修正した。欧州や一部の新興国市場の低迷が要因。また貿易摩擦が解決されなければ鈍化しつつある世界経済を一段と揺るがしかねないとの見方を示した。新興国通貨である南アランド円には売りが強まり、一時7.80円まで下落した。

しかし、中国が失速する景気の下支えに向け財政出動を拡大させる方針と伝えられると反発に転じた。中国財政省の当局者は23日、経済を下支えするため2019年に財政支出を拡大する考えを表明。中小企業向け減税や手数料引き下げなどが柱になるとした。さらにクガニャゴ南アフリカ準備銀行(SARB、南ア中銀)総裁がタカ派発言をしたことで、対円では8円台を回復し、昨年12月中旬以来の水準まで上昇した。昨年12月消費者物価指数(CPI)は前年比4.5%上昇と、前月の5.2%から伸びが鈍化し、市場予想と一致した。

*今週の南アランド円は、30、31日に行われる米中通商協議の行方に左右されることになりそうだ。米中通商協議で両国の貿易摩擦解消に向けて進展がみられれば、南アランドには支援材料になろう。一方、米中通商協議で進展なしとなれば、南アランドには売り圧力が強まりそうだ。米国は3月1日までに中国と通商協議で合意できなければ、翌2日に中国に対して追加関税を発動する方針。国際通貨基金(IMF)は、今年と来年の世界経済成長率見通しを下方修正したが、先進国以上に新興国が影響を受けるとの見方が強い。

格付け会社スタンダード&プアーズは新興国の3分の1は現状の格付けの維持は困難とした。また、格付け会社であるフィッチもムーディーズも、格下げされる新興国が増えると示唆した。南アは以前から格下げ懸念強く、経済指標の悪化が発表された場合、格下げが連想され、売り圧力が強まるだろう。30日には12月の財政収支が発表される。南アフリカ政府は今年の財政悪化を予測しているが、財政赤字がさらに拡大していた場合は注意が必要だろう。また、先週発表されたインフレ指標の低下を受けて、南アフリカ準備銀行(SARB、南ア中銀)は次回3月の政策決定会合で利上げしない可能性が高まるとの見方が強まっている。


【南アフリカ経済指標】
1月30日水曜日
15:00 12月マネーサプライM3前年比前回+5.69%
15:00 12月民間部門信用前年比前回+5.56%
21:00 12月財政収支前回-169億ZAR

1月31日木曜日
18:30 12月生産者物価指数前年比前回+6.8%
21:00 12月貿易収支前回+35億ZAR


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*予想レンジ:7.80円~8.10円


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