【メキシコペソ円、先週の動き・今週の予想】
*先週のメキシコペソ円は軟化した。鉱工業生産が前年比-2.5%と前回-1.3%、予想0.2%をいずれも大きく下回った。国内総生産(GDP)に影響の強い鉱工業生産の悪化を受けて、メキシコペソは対ドルで約3カ月ぶりの大幅下落となった。しかし、ロペスオブラドール大統領が、メキシコ国営電力会社CFEの問題になっているパイプライン契約の改正を目指すと発表すると、ペソは持ち直した。

国営電力会社CFEは民間企業からパイプラインによってガスの供給を受け発電しているが、パイプラインのうち何本かが建設反対運動等により未完成になっているという。未完成のためガスが供給されていないが、契約内容によりCFEはパイプライン利用量を支払い続けているため、この状況を改善したいとのこと。ロペスオブラドール大統領は、国営石油会社ペメックスはすべての債務返済を行うと述べた。

*今週のメキシコペソ円は、保ち合いで推移しよう。メキシコ政府は15日、経営難に陥っている国営石油会社ペメックスに39億ドルの資金を注入し、財務状況を改善して信用格付けのさらなる引き下げを阻止する方針を表明した。ただ、投資家は短期的な解決策にすぎないと見ている。ペメックスは石油生産の減少や汚職、労働コストの上昇などを背景に経営が悪化し、約1060億ドルと多額の債務を抱える。 格付け会社のフィッチとムーディーズ・インベスターズ・サービスは同社の格付けをジャンク(投機的)等級を1段階上回る水準まで引き下げた。

フィッチは15日、追加減税や政府支出、債務借り換えを含む政府のペメックス支援計画について、同社の信用の質の「持続的な悪化」を食い止めるのに十分ではないとの見解を示した。政府当局者は、新たな計画の一環としてペメックスは年金債務の貨幣化で18億ドルを受け取るとし、財務状況は汚職取り締まりによって改善すると説明した。メキシコ政府は2019年に新たな債務を負う計画はないという。ペメックスは今後3年間に270億ドル超の債務返済が必要となる。投資家はより強固な措置を期待していたことから、政府の支援方針をプラスと受け止めながらも短期的な救済措置にすぎないとの見方を示している。政府の措置は長期的な解決策ではなく、石油生産の安定化には十分ではないと見られている。

これを背景に、バンクオブアメリカの調査では、今後数年でメキシコ国営石油会社ペメックスの問題等によりメキシコの格下げ予想が高まっているという。なお、格付け会社フィッチはペメックスを再び格下げするとしても、メキシコのソブリン格付けが引き下げられるとは限らないとの見解を示した。


【メキシコ経済指標】
21日木曜日
24:00 メキシコ中銀金融政​​策決定会合議事録

22日金曜日
23:00 隔週消費者物価指数前回4.52%  予想4.3%


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*予想レンジ:5.65円~5.85円


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