2月26日(火)
【2月25日の海外相場および市況】
ny0225

*週明け25日のNY外国為替市場では、米中貿易交渉の行方に楽観的な見方が広がり、ドル買いが優勢となり、111円台前半に上昇した。111円01〜11銭。トランプ大統領は24日夕、4日間にわたる中国との閣僚級貿易協議の終了に伴い、「知的財産権保護などの構造的な問題で大きな進展が見られた」とツイート。その上で、3月2日に予定していた対中制裁関税引き上げの先送りなどに言及し、習近平国家主席と直接会談する考えも明らかにした。これを受けて世界的に株価が上昇し、ドル円も一時111円24銭まで上昇した。ただ、トランプ大統領が25日のホワイトハウスの会合で、今後の貿易協議の進展に楽観的な見方を示す一方、最終合意に至らない可能性もあると警告したとの報も流れたため、次第にドル買いは弱まった。また、翌26、27日にはパウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長による議会証言が予定されていることから111円近辺で動きにくくなった。

*週明け25日のNY金は小幅反落。1329.50ドル(-3.30)。トランプ大統領は24日、中国との貿易協議で知的財産権の侵害問題などに進展が見られたと評価した上で、3月1日に設定されている交渉期限を延長する意向をツイッターに投稿した。これを受け、米中貿易協議が妥結に向けて前進しているとの見方が広がったことから、NYダウが続伸し、安全資産である金は売られた。ドルが対ユーロで反発したため、ドル建て金に割高感が生じたことも売り要因となった。ただ、26、27両日にはパウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長による議会証言が予定されており、次第に様子見が強まった。

NY白金は続伸し3カ月ぶりの高値をつけた。853.60ドル(+7.70)。南アフリカ鉱業会議所によると、少なくとも15社の鉱山会社が来週のスト予告通知を受け取っているようで、供給懸念が拡大しているという。

パラジウムは最高値更新。1496.50ドル(+4.30)。

*週明け25日のNY原油は、トランプ大統領による石油輸出国機構(OPEC)への牽制発言を受けて大幅反落した。55.48ドル(-1.78)。トランプ大統領は25日、「原油価格は高くなり過ぎている。OPECはどうかリラックスして落ち着いてほしい。世界は価格の上昇を受け止められない」とツイート。OPEC主導の協調減産を事実上牽制したことから、売りが強まった。前週末には約3カ月ぶりの高値を付けていたこともあり、反動から利益確定売りも出やすかったようだ。

*週明け25日のシカゴトウモロコシは反落。380.00セント(-4.50)。米中貿易協議に関する報を引き続き注視しており、中国政府による大規模な米国産穀物の購入が最終合意に含まれる可能性があると期待している。

シカゴ大豆は反発。925.00セント(+1.25)。米中貿易協議の合意期待や中国政府が米国産大豆の輸入を増やすと明言したことが支援材料になった。ただ、上昇幅は、小麦相場安の影響や供給増への懸念でほぼ相殺された。今後数週間に南米では収穫が加速する。アルゼンチンの主要産地では、収穫期が近づく中、高温と乾燥の後の降雨により豊作が見込まれているという。

*週明け25日のNYダウは、トランプ大統領が3月2日に予定する対中制裁関税引き上げの先送りを表明したことを好感し、続伸した。2万6091.95ドル(+60.14)。米中両国は24日、ワシントンでの4日間の閣僚級貿易協議を終了した。トランプ大統
領はツイッターへの投稿で「知財権保護、技術移転の強要、農業、サービス、為替といった構造的な問題で大きな進展が見られた」と評価。3月1日に設定した交渉期限を「遅らせるだろう」と表明した。交渉期限の延長に伴って中国からの輸入品2000億ドル相当に対する追加関税の10%から25%への引き上げは保留される。25日には大統領は両国の立場は「とても、とても近づいている」とも強調した。米中貿易協議が合意に向かうとの期待からダウは一時200ドル超上昇した。ただ、取引終盤にかけて上値を削った。米中貿易協議の延長はほぼ織り込まれていたようで、一段高となるには新たな買い材料が必要と見られたようだ。


【26日の経済指標】
16:00   (独) 3月 GFK消費者信頼感調査  10.8   
19:00   (英) カーニー英中銀(BOE)総裁、発言 
22:30   (米) 12月 住宅着工件数 [年率換算件数]  125.6万件  124.5万件 
22:30   (米) 12月 住宅着工件数 [前月比]  3.2%  -0.5% 
22:30   (米) 12月 建設許可件数 [年率換算件数]  132.2万件  128.0万件
23:00   (米) 10-12月期 四半期住宅価格指数 [前期比]  1.3%
23:00   (米) 12月 住宅価格指数 [前月比]  0.4%   
23:00   (米) 12月 ケース・シラー米住宅価格指数  213.66  
24:00   (米) 2月 消費者信頼感指数(コンファレンス・ボード)  120.2  122.8 
24:00   (米) 2月 リッチモンド連銀製造業指数  -2  ― 
24:00   (米) パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長、発言 


第201回 『おしえて陳さん』 
http://www.sunward-t.co.jp/movies/oshiete/