【メキシコペソ円、先週の動き・今週の予想】
*先週のメキシコペソ円は下落した。格付け会社S&P社は1日、メキシコの格付け見通しを「安定的」から「ネガティブ」に引き下げた。債務増大や景気減速に伴って財政運営が厳しいため、向こう1年で格下げされる確率が33%前後あるとの見方をしている。これに対し、オブラドール大統領は5日、S&Pの格付け見通し引き下げに対して、非難する声明を発表した。

S&Pはオブラドール大統領の国営石油会社ペメックスへの取り組みに対してフィッチ社と同様に疑問を呈しているが、ペメックス問題は財務計画が悪いのではなく、汚職問題が原因と反論した。メキシコ消費者物価指数は前年比3.94%と前回4.37%、予想4.4%をいずれも下回った。

*今週のメキシコペソ円は、上値の重い展開になりそうだ。メキシコ消費者物価指数は前年比3.94%と前回4.37%、予想4.4%をいずれも下回った。インフレ率が中銀の目標範囲に入り、メキシコ経済にとって良い傾向と言えそうだが、インフレ低下ということで、今後の政策金利は利下げ方向が予想される。

格付け会社スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)社は1日、メキシコの格付け見通しを「安定的」から「ネガティブ」に引き下げた。格付け自体は投資適格級の「BBBプラス」を維持したものの、債務増大や景気減速に伴って財政運営が苦しくなっているため、向こう1年で格下げされる確率が33%前後あるとの見方をしている。

S&Pは、ロペスオブラドール大統領が率いる左派政権がメキシコのエネルギー部門における民間の果たす役割を減らし、国営石油会社ペメックスの支援に向けた歳出を拡大していることが、財政を巡る懸念を高めていると指摘。財務基盤の弱いペメックスにエネルギー部門でより積極的な役割を与えれば、財政への不測のしわ寄せが大きくなりかねないと警告した。


【メキシコ経済指標】
13日水曜日
23:00 鉱工業生産前年比前回-2.5%、予想1.9%


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*予想レンジ:5.60円~5.80円


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