【トルコリラ円、先週の動き・今週の予想】
先週のトルコリラ円は横ばいだった。11日に発表された2018年10-12月(第4四半期)国内総生産(GDP)は季節調整済みで前期比2.4%減と、1.6%減(改定値)だった7-9月に続くマイナス成長だった。前年同期比では3%減だった。

*今週のトルコリラ円は、上値の重い展開が続きそうだ。2018年10~12月期のトルコ実質国内総生産(GDP)は前年同期比3%減で、9四半期ぶりのマイナス成長となった。前年同期比の実質成長率が四半期ベースでマイナスとなったのは、クーデター未遂の起きた16年7~9月期以来。18年通年の実質成長率は2.6%で、17年の7.4%から大きく減速した。昨年8月に通貨リラが大幅下落した影響で、物価が高騰し消費や投資が低迷したようだ。マイナス成長は今年前半まで続くとの見方が多い。

経済協力開発機構(OECD)は19年のトルコ経済を1.8%のマイナス成長と予測している。トルコ政府は18年9月、新規インフラ開発を事実上凍結する21年までの中期経済計画を発表したため、財政出動を通じた景気の下支えは難しい。輸出の半分以上を占める欧州連合(EU)経済が減速感を強めていることも懸念材料。トルコはロシアの地対空ミサイルシステム「S400」購入を決定したが、これに関連して対米関係に軋轢が生じていることも懸念要因。今月31日には統一地方選が行われるが、エルドアン政権はトルコの大都市で公営低価格の野菜販売に乗り出すなど有権者の不満解消に努めている。独禁当局は食料品の価格設定を巡る大手スーパーへの調査を始め、企業に圧力を加えている。

また、この選挙を前にエルドアン政権は報道規制を更に高めていることも懸念されている。トルコでの外国人記者の取材や居住に必要な記者証の更新をトルコ政府に拒否されたドイツ人記者2名が10日、イスタンブールで記者会見し、トルコが外国メディアにも圧力をかけようとしていると非難した。2人は同日に出国。ドイツのマース外相は「容認できない」と批判した。こうした独裁状況を背景に、欧州議会はトルコの欧州連合(EU)加盟交渉停止の投票を行い、EU加盟交渉停止の賛成が反対を大きく上回った。トルコのEU加盟が遠のき、トルコリラには重石となりそうだ。

米金融大手モルガン・スタンレーは、トルコ中央銀行が今年第2四半期及び第3四半期に、政策金利を200bsp引き下げると予想。さらに、2010年以降、インフレ率を考慮すれば低いといえる実質金利、近年の弱いトルコリラは、高い消費者物価指数(CPI)の悪循環を断ち切るための重要なツールとして認識されているとし、年末までに600bsp引き下げる可能性があると指摘した。


【トルコ経済指標】
18日月曜日
16:00 2月住宅販売前年比前回-24.8%
20:30 1月住宅価格指数前月比前回-0.01%
20:30 1月住宅価格指数前年比前回+9.69%

21日木曜日
16:00 3月消費者信頼感前回57.8  予想55

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*予想レンジ:19.50円~21.50円


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