3月20日(水)
【3月19日の海外相場および市況】
ny0319

*19日のNY外国為替市場のドル円相場は、この日から始まった米連邦準備制度理事会(FRB)による金融政策会合の結果を見極めたいとの思惑から、111円台前半で小動きとなった。111円38〜48銭。19、20日開催の米連邦公開市場委員会(FOMC)では、世界的な景気減速が顕在化する中、昨年末時点で2回だった今年の利上げ想定回数を1回以下に下方修正し、FRBは金融引き締めに対して引き続きハト派的な姿勢を示すとの見方が強まっている。ただ、翌日のFOMC終了後に発表される声明やパウエルFRB議長の会見内容を見極めたいとの思惑も強く、動きにくい状況だった。1月米製造業受注は前月比0.1%増と、市場予想の0.3%増を下回ったものの、相場への影響は限定的だった。

*19日のNY金は、米連邦準備制度理事会(FRB)による金融政策決定を翌日に控えて買いが優勢となり、反発した。1306.50ドル(+5.00)。この日から2日間の日程で開催される米連邦公開市場委員会(FOMC)では、世界的な景気減速リスクが顕在化する中、一段とハト派的な姿勢が示されるとの見方が台頭。会合終了後に公表される金利見通しでは、年内の利上げ想定回数が従来の2回から1回以下に下方修正される公算が大きいとの見方が広がった。金利を生まない資産である金には追い風となり、一時1310.80ドルまで上昇した。ドルが対ユーロで下落したこともドル建て金には追い風となった。

NY白金はドル安やパラジウム高を受けて3日続伸。852.60ドル(+18.60)。

パラジウムは再び最高値更新。1551.90ドル(+12.20)。需給逼迫がはやされ、一時、過去最高値となる1606ドルまで上げた。ロシアによるパラジウム・スクラップ輸出の一部制限検討など、供給はさらに逼迫する懸念があるという。

*19日のNY原油は、需給均衡への期待を背景に買いが先行したものの、利食い売りに押され、ほぼ横ばいとなった。59.03ドル(-0.06)。石油輸出国機構(OPEC)加盟・非加盟国による生産調整の履行状況を点検している合同閣僚監視委員会(JMMC)は18日、今年下半期の生産目標を6月25日の会合で決定するよう勧告した。当初は4月17、18両日の臨時会合で今後の目標が決定されると見込まれていたが、JMMCの勧告により6月への変更が事実上確定。減産を延長するかどうかは、イランとベネズエラに対する米国の制裁の影響を見極めた上で6月に決める。これを受けて、現行の協調減産が少なくとも6月末まで続けられるとの観測が強まった。また、アゼルバイジャンのエネルギー省はこの日、ベネズエラ石油相の話として同国が主要輸出先であるインドへの石油輸出を停止していると発表。米国の制裁により、ベネズエラからの供給が滞るとの懸念も支援材料となり、一時59.57ドルまで上昇した。ただ、約4カ月ぶりの高値を更新した反動からその後は利食い売りが強まり、上げ幅を削った。米中貿易協議で中国が要求に抵抗することを米当局者が懸念しているとの報道も原油相場を圧迫した。

引け後に公表された米石油協会(API)の在庫統計によると、15日時点の国内原油在庫は、前週比210万バレル減の4億4680万バレルとなった。予想は30万9000バレル増だった。原油受け渡し拠点のオクラホマ州クッシングの在庫は、31万7000バレル減少した。


*19日のシカゴトウモロコシは小安い。371.25セント(-0.25)。低調な輸出需要や潤沢な米国産の供給が重石となった。ただ、米コーンベルト北西部での大雨や、積雪への懸念は支援材料。春の作付けに遅れが出るとともに、一部ではトウモロコシから大豆栽培に転換する可能性がある。

シカゴ大豆は続落。904.00セント(-1.75)。市場は、米中貿易協議に関する情報を引き続き待っている状況。


*19日のNYダウは、米中貿易協議の進展をめぐる期待と不安が交錯し、5営業日ぶりに反落した。2万5887.38ドル(-26.72)。この日から2日間開催される米連邦公開市場委員会(FOMC)でのハト派的な政策決定への期待から、株価が上昇した。会合では、米連邦準備制度理事会(FRB)が政策金利を据え置くことが確実視されているほか、年内の想定利上げ回数を従来の2回から1回に引き下げるとの観測が広がっている。米中貿易協議をめぐる報道を受けて協議進展への期待と不安が入り交じる中、株価は徐々に値を下げた。中国が米側の要求に抵抗していると報じた。特許関連や医薬品のデータ保護などに絡み、米中間で溝が生じているという。一方、両政府高官が来週から協議を再開するとの報道もあった。協議は最終段階にあり、4月末の合意を目指しているといい、この報道が幾分株価を下支えしたようだ。


【20日の経済指標】
未定   (英) 英中銀金融政策委員会(MPC)1日目
06:45   (NZ) 10-12月期 四半期経常収支  -61.49億NZドル  -36.50億NZドル 
08:50   (日) 日銀・金融政策決定会合議事要旨
16:00   (独) 2月 生産者物価指数(PPI) [前月比]  0.4%  0.1% 
17:00   (南ア) 2月 消費者物価指数(CPI) [前月比]  -0.2%  0.8% 
17:00   (南ア) 2月 消費者物価指数(CPI) [前年同月比]  4.0%  4.1% 
18:30   (英) 2月 消費者物価指数(CPI) [前月比]  -0.8%  0.5% 
18:30   (英) 2月 消費者物価指数(CPI) [前年同月比]  1.8%  1.9% 
18:30   (英) 2月 消費者物価指数(CPIコア指数) [前年同月比]  1.9%  1.8% 
18:30   (英) 2月 小売物価指数(RPI) [前月比]  -0.9%  0.7% 
18:30   (英) 2月 小売物価指数(RPI) [前年同月比]  2.5%  2.5% 
18:30   (英) 2月 卸売物価指数(食品、エネルギー除くコアPPI) [前年同月比]  2.4%   
20:00   (米) MBA住宅ローン申請指数 [前週比]  2.3%   
20:00   (南ア) 1月 小売売上高 [前年同月比]  -1.4%  1.5% 
27:00   (米) 米連邦公開市場委員会(FOMC)、終了後政策金利発表  2.25-2.50%  2.25-2.50% 
27:30   (米) パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長、定例記者会見 


第204回 『おしえて陳さん』 
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