5月22日(水)
【5月21日の海外相場および市況】
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*21日のNY外国為替市場では、米中経済関係の悪化懸念が後退する中、安全資産とされる円が売られ、ドル円は110円台半ばに上昇した。110円43〜53銭。米商務省は20日、中国通信機器最大手の華為技術(ファーウェイ)に対する輸出を米企業に原則禁じる制裁措置について一部緩和すると発表した。ファーウェイが米国で展開する通信ネットワークやスマートフォンの保守などに関わる取引に限り、8月19日までの3カ月間暫定的に容認するという。これを受け、米中関係が悪化して貿易戦争が激化するのではないかとの懸念が後退し、NYダウが上伸。リスク回避姿勢が弱まりドルを買い戻す動きが広がった。4月米中古住宅販売件数は、季節調整済み年換算で前月比0.4%減の519万戸と、市場予想の535万戸を下回った。

*21日のNY金は、米中貿易協議の行方に注目が集まる中、反落した。1273.20ドル(-4.10)。米商務省は20日、中国通信機器最大手・華為技術(ファーウェイ)に対する禁輸措置を一部緩和すると発表。ソフトウエアの更新や不具合の修正に関連した業務を中心に、8月19日までの3カ月間、暫定的に米企業などとの取引を容認するとした。これを受けてリスク回避姿勢が緩み、金相場は下落、一時は1269.00ドルの安値を付けた。ただ、翌日の米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨の公表を控えて、次第に様子見が広がったパウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長は20日、貿易・関税問題の金融政策への影響を確認するのは時期尚早との認識を示した。

NY白金は小反発。815.40ドル(+1.20)。
パラジウムは反落。1312.50ドル(-18.50)。

*21日のNY原油は、中東の地政学的リスクの高まりが支援材料となった半面、ドル高・ユーロ安に伴う割高感に圧迫され軟化した。62.99ドル(-0.11)。トランプ大統領は20日、イランが米国の権益を脅かせば「大きな力に直面する」と強調、イランが隣国イラクに駐在する米軍などを攻撃した場合には軍事的な報復も辞さない構えを示した。米イラン間の軍事的緊張の高まりから、中東からの原油供給に不安が広がった。また、石油輸出国機構(OPEC)の盟主サウジアラビアが年末までOPEC主導による現行の協調減産を続ける意欲を示したとの一部報道も相場を下支えした。しかし、ドル高に伴う割高感や、米中貿易交渉の不透明感を受けて、二大経済大国によるエネルギー需要の先細りが懸念され、相場の重石となった。

*21日のシカゴトウモロコシは7日続伸し、1年ぶりの高値。394.25セント(+5.25)。米国産地では降雨により作付けが遅れており、特に中西部の西側で一段の降雨が予想されている。今週の大半は作付けが行われない可能性がある。米農務省によると、19日時点でトウモロコシの作付け進捗率は49%にとどまった。5年平均は80%。 作付け遅れによって一部の農家が大豆に転作したり、作付けをやめたりすることが予想される。通常より遅い作付けや、畑の状態が良くない時の作付けは、イールドの低下につながる恐れがある。

シカゴ大豆は反落。822.00セント(-9.75)。トランプ米政権が大豆農家への大規模な支援金支給を検討しているとの報道で、今春の大豆作付け拡大が懸念された。供給が既に過去最大規模となっている中で、支援は大豆作付けを促進すると予想されている。19日時点で大豆の作付け進捗(しんちょく)率はわずか19%だった。5年平均は47%。


*21日のNYダウは、米中貿易戦争への過度な懸念が和らぐ中、反発した。2万5877.33ドル(+197.43)。米商務省は20日、中国通信機器最大手の華為技術(ファーウェイ)への禁輸措置の一部緩和を発表。既存の通信ネットワークやスマートフォンの保守などに関わる取引に限って、8月19日まで暫定的に容認するとした。激化の一途をたどる米中対立への過度な懸念が和らぎ、NYダウは買いが優勢となった。特に半導体関連株に買い戻しの動きが広がった。ファーウェイへの制裁措置を3カ月間猶予する間に、米中両政府は貿易協議の妥結に向けて動き出すとの期待が広がった。


【22日の経済指標】
07:45   (NZ) 1-3月期 四半期小売売上高指数 [前期比]  1.7%  
08:50   (日) 4月 貿易統計(通関ベース、季調前)  5278億円 
08:50   (日) 4月 貿易統計(通関ベース、季調済)  -1778億円  
08:50   (日) 3月 機械受注 [前年同月比]  -5.5%   
16:00   (欧) ドラギ欧州中央銀行(ECB)総裁、発言 
17:00   (南ア) 4月 消費者物価指数(CPI) [前年同月比]  4.5% 
17:30   (英) 4月 消費者物価指数(CPI) [前年同月比]  1.9% 
17:30   (英) 4月 消費者物価指数(CPIコア指数) [前年同月比]  1.8% 
17:30   (英) 4月 小売物価指数(RPI) [前年同月比]  2.4%   
17:30   (英) 4月 卸売物価指数(食品、エネルギー除くコアPPI) [前年同月比]  2.2%   
20:00   (米) MBA住宅ローン申請指数 [前週比]  -0.6%
21:30   (加) 3月 小売売上高(除自動車) [前月比]  0.6%  
27:00   (米) 米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨


第211回 『おしえて陳さん』 
http://www.sunward-t.co.jp/movies/oshiete/


*TOCOM TV 出演
https://youtu.be/LckFpKGtS74

https://tocomsquaretv.com/20190325/