【南アランド円相場、先週の動き・今週の予想】
*先週の南アランド円は下落した。米中通商協議が難航し、さらなる激化も懸念されたため株式市場が下がり、原油価格も大幅に下落したことから代表的なコモディティ指数であるCRB指数が節目の180ポイントを下回った。そのため、資源国通貨である南アランドも下落となった。南アフリカ準備銀行(SARB、南ア中銀)は23日、主要政策金利であるレポレートを6.75%に据え置くことを決定した。

中期的なインフレ見通しは緩和したものの、経済成長は第1四半期に縮小し、その後も弱含むとの見方を示した。また、5人の金融政策委員のうち、2人が25ベーシスポイント(bp)の利下げを提案した。声明は3月会合時に比べハト派的だったようだ。ランドが過度に下落しない限り、中銀が7月の会合で25bp利下げする公算が大きいとの見方が強まった。なお、4月消費者物価指数は前年比+4.5%、前回+4.5%、予想+4.5%結果のほうは予想通りだった。

*今週の南アランド円は上値の重い展開となりそうだ。南アフリカの下院本会議で再選出されたラマポーザ大統領は25日、首都プレトリアで就任宣誓した。「新たな時代の幕開けだ。課題は山積するが、克服できないことはない」と演説し、汚職対策や経済再建に引き続き取り組むと訴えた。ラマポーザ大統領は昨年2月、汚職疑惑や景気低迷で失脚したズマ前大統領の後を継いだ。ラマポーザ大統領は演説で「効率的で倫理にのっとった、汚職のない国をつくる」と述べ、前ズマ大統領との違いを強調した。

ただ、与党アフリカ民族会議(ANC)にズマ氏の勢力が残り、ラマポーザ氏と対立しており、ズマ氏は就任式を欠席した。27日に閣僚が指名されるが、この閣僚が誰になるかが最大の注目材料となろう。改革派のメンバーが任命されなかった場合、南アランドには売り圧力が強まるだろう。南アフリカにとって今後の最大の焦点は、放漫経営で深刻な電力不足を招いた国営電力会社エスコムの改革だろう。

優良経営の代表だった国営電力エスコムは縁故主義でガバナンスが崩壊し、ずさんな事業計画のツケが深刻な電力不足として国民にまわった。大規模な計画停電は市民生活を直撃し、工場の生産ラインが停止するなど経済活動に大きな影響を及ぼした。発送電を分離し経営に競争原理を持ち込む案が浮上している。先週金曜に格付け会社S&Pによる南アフリカの格付けが発表された。格付けは据え置きで、見通しも変更されなかった。格付けは「BB」、見通しは「安定的」。S&Pは声明でラマポーザ政権の改革に注目していくことを述べた。


【南アフリカ経済指標】
30日木曜日
15:00 4月マネーサプライM3
18:30 4月生産者物価指数前年比前回+6.2%、予想+5.9%
21:00 4月財政収支前回-203億ZAR

31日金曜日
21:00 4月貿易収支前回+50億ZAR 予想+13億ZAR

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*予想レンジ:7.50円~7.70円


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