【メキシコペソ円、先週の動き・今週の予想】
*先週のメキシコペソ円は上昇した。週明け10日のメキシコペソは大幅上昇。米国と不法移民問題を巡り合意し、関税引き上げが回避されたことが好感された。トランプ大統領は7日、不法移民対策を巡りメキシコと合意したことを明らかにし、メキシコ製品への制裁関税発動を無期限で停止すると表明し、米メキシコの「関税戦争」はひとまず回避された。

ただ、ポンペオ国務長官は、メキシコの不法移民対策に十分な進展が見られない場合、米国はメキシコに対して関税を発動する可能性が依然としてあると述べた。トランプ大統領は、メキシコの不法移民対策が、不十分のだった場合、再び措置を取ることし、その期限を90日とし、真ん中45日で中間成果を審査すると述べた。

これを受けて、メキシコのエブラルド外相は12日、米国との不法移民対策合意に基づく対グアテマラ国境への国家警備隊員派遣を同日開始することを明らかにした。エブラルド氏は「本日から国家警備隊の急ピッチで展開を進める」と述べた。メキシコは米国に、45日以内に目に見える結果を出すことを約束。合意は6000人の派遣を定めた。

*今週のメキシコペソ円は、保ち合いとなりそうだ。不法移民を巡るトランプ政権のメキシコに対する関税は、完全に発動停止というわけではないものの、ひとまず回避された。ただ、90日の猶予が与えられただけで、それまでにメキシコが結果を出さなければ、トランプ大統領は新たな制裁を加える事を示唆している。真ん中45日で中間成果を審査すると述べた7月20日頃まではメキシコペソも堅調地合いを維持するのではないか。

ただ、メキシコ側も制裁を回避すべく、いろいろ対策を練っているが、なかなか困難なようだ。今回の件によって、米からメキシコに送り返される移民の数が倍増しているようで、メキシコが早くも悲鳴を上げているという。メキシコの移民局長が辞任するなど、問題解決が困難になっているようだ。これに対抗して、メキシコのマルケス経済相は14日、米が移民対応を巡る追加関税を発動した場合には、「報復関税のリストを準備することになる」と話した。マルケス氏は現行のNAFTAや世界貿易機関(WTO)の枠組みを使って、対抗措置をとるとも話し、追加関税の発動を準備している米を牽制した。

メキシコは米にとって最大の貿易相手国だが、互いに追加関税を発動し合えば、メキシコ経済のみならず世界経済を下振れさせかねないと警戒されよう。メキシコは現在、北米自由貿易協定(NAFTA)に代わる新協定、USMCA(米・メキシコ・カナダ協定)の批准を巡って連邦議会上院で審議中にあり、今週中に批准する見通し。USMCAの批准を巡っては、カナダが5月29日に、議会下院に実施法案を提出して審議を始め、米通商代表部(USTR)も5月30日に実施法案の骨格となる「行政措置の声明案」を議会に出した。

【メキシコ経済指標】
21日金曜日
22:00 個人消費(年間)

peso0615

*予想レンジ:5.65円~5.75円

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