【トルコリラ円、先週の動き・今週の予想】
*先週のトルコリラ円は底堅く推移した。エルドアン大統領は中央銀行のチェティンカヤ総裁を前週末に更迭したことが伝わったことで、トルコリラ円は19円前半から18円後半まで下落した。後任にはウイサル副総裁が昇格する。来年末まで任期が残っていたチェティンカヤ氏が更迭された正式な理由は明らかにされていないが、利下げによる成長てこ入れを望むエルドアン大統領は、昨年9月以降高金利を維持して市場から信頼を得てきたチェティンカヤ氏が疎ましくなったようだ。

米国務省のオルタガス報道官は、トルコはロシア製ミサイルシステム購入により、「実質的でネガティブな結果」に直面することになるとあらためて表明した。トルコ外務省報道官は、ロシア製の地対空ミサイルシステム「S400」購入を巡る米国務省報道官の発言を受け、米国に対し、両国関係にとってマイナスな措置をとらないよう呼び掛けた。格付け会社フィッチは12日、トルコの格付けを従来の「BB」から「BBマイナス」に引き下げた。見通しはネガティブ。

*今週のトルコリラ円は、保ち合いで推移しそうだ。ネガティブな材料が数多く出ているが、案外に底堅く推移している。エルドアン大統領は、主要政策金利の大幅な引き下げを行う方針を示した。同大統領は、トルコのインフレ率について、19年末までに15%超から一桁に低下させることを目標にすると述べた。トルコ中銀は昨年9月、同国の通貨リラの急落を防ぐため、主要政策金利を24%まで引き上げた。中銀は、昨年9月以降、リラのさらなる下落を防ぐため、政策金利を据え置いている。市場は、トルコ中銀がウイサル新総裁下で7月25日に行われる次回の金融政策決定会合で、利下げを行うと予想している。

トランプ大統領は16日、トルコがロシア製の地対空ミサイルシステム「S400」を導入することになった責任はオバマ前大統領にあると主張した。トランプ米大統領は最新鋭ステルス戦闘機F35のトルコへの売却の是非に関して結論に達していないとの見方を示した。米議会ではトルコに厳しい制裁を科すべきだとの意見が目立つものの、国務省のオータガス報道官は、トルコに対する制裁に関しては「トランプ氏とポンペオ国務長官が話し合って決める」と述べるにとどめ、躊躇する姿勢を見せた。

ババジャン元副首相は、エルドアン大統領の与党・公正発展党(AKP)を離党したと明らかにした。党との「深い相違」が理由としている。ババジャン氏は初期のAKP政権を支えた幹部だった。ロイター通信は同氏が同じくAKP重鎮のギュル前大統領とともに新党結成を計画していると伝えた。AKPでは今年に入って一部の党有力者らによる分離の動きがささやかれていたが、実際に有力者の離党が分かったのは初めて。最大都市イスタンブール市長選の再選挙で敗れたばかりのエルドアン大統領にとって、党の分裂はさらなる打撃になり得る。AKPではこのほかにもダウトオール前首相が4月、政権を批判する声明を公表しており、新党を立ち上げるとの観測が出ている。トルコの政局が流動的になる可能性がある。

【トルコ経済指標】
15日月曜日
トルコ民主主義と国民団結の日

16日火曜日
16:00 4月失業率前回14.1%

17日水曜日
16:00 6月住宅販売前年比前回-31.3%
20:30 5月住宅価格指数前年比前回+2.75%

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*予想レンジ:17.50円~19.50円

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