8月7日(水)
【8月6日の海外相場および市況】
ny0806

*6日のNY外国為替市場のドル円相場は、米中「貿易戦争」に対する懸念がやや和らぐ中で円が売られ、106円台半ばに上昇した。106円42〜52銭。米財務省は5日に中国を制裁対象となる「為替操作国」に認定したが、中国人民銀行(中央銀行)は6日、取引開始の目安として示す人民元の対ドル基準値(中間値)を1ドル=6.9683元と、市場予想よりも元高水準に設定した。これを受けて、6日の上海外国為替市場の人民元相場が下げ止まった。米中両国の対立先鋭化への懸念が幾分和らぎ、これまで安全資産として買われてきた円が売り戻された。NYダウも急伸し、前日に急低下した米長期金利が上昇したことも、円売り・ドル買い要因となった。

*6日のNY金は、米中貿易摩擦を受けて世界経済の先行き不透明感が強まる中、3営業日続伸した。1484.20ドル(+7.70)。米財務省は5日、中国が輸出競争力を高めるため人為的に人民元相場を安く誘導しているとして、制裁対象となる「為替操作国」に認定した。これを受けて、市場のリスク回避姿勢が一段と強まり、金塊相場は5日夜に一時1486.80ドルまで上昇した。しかし、中国人民銀行(中央銀行)が人民元の対ドル基準値(中間値)を市場予想よりも元高水準に設定したことで、6日の上海外国為替市場で人民元相場が下げ止まった。金相場は一時マイナス圏に沈んだが、米中両国の対立が急展開する可能性を市場は引き続き警戒し、金は押し目が買われ約6年4カ月ぶりの高値圏を維持した。

NY白金は3日ぶりに反落。853.20ドル(-4.70)。
パラジウムは続伸。1437.00ドル(+20.70)。

*6日のNY原油は、米中貿易戦争を背景としたエネルギー需要の先細りが懸念されて続落した。53.63ドル(-1.06)。6月17日以来約1カ月半ぶりの安値を付けた。今週発表される週間在庫統計で、原油在庫が8週連続で取り崩しとなる見通しであることなどが支援材料だったが、米中二大経済大国の対立が世界的なエネルギー需要に悪影響を与えるのではないかとの懸念が強まりマイナス圏に沈んだ。ドルが対ユーロで強含んだことも、ドル建て原油の割高感につながり、下押し要因となった。北海ブレント原油は、58.94ドル(-0.84)。60ドルを割り込み、約7カ
月ぶり安値を付けた。

*米エネルギー情報局(EIA)は6日発表の月報で、2019年の国内石油生産は日量1227万バレルとなり、前年比で日量128万バレル増加するとの見通しを示した。生産の伸びの従来予想を、7月時点予想(140万バレル)から下方修正した。


*6日のシカゴトウモロコシは反落。404.00セント(-1.25)。米中西部の乾燥地帯で雨が降り、今後も降雨が予想されることから、単収減への懸念が後退した。米中西部の北域は予想を上回る降雨となり、今後11〜15日間も雨が降る見通し。

シカゴ大豆は下落。847.75セント(-2.50)。米中西部で成育に好ましい降雨があったほか、米中貿易戦争の激化が重石となった。対米摩擦により、間もなく収穫される大豆の対中出荷が限定的な規模にとどまるとの懸念が広がった。


*6日のNYダウは、人民元相場の下げ止まりをきっかけに米中貿易摩擦激化への過度な警戒感が和らぎ、6営業日ぶりに反発した。2万6029.52ドル(+311.78)。中国人民銀行(中央銀行)はこの日、人民元の基準値を1ドル=6.9683元と、7元を上回る水準に設定。人民銀が元安誘導を抑えたことで、市場に安心感が広がった。前日5日は、人民元が約11年ぶりに対ドルで7元台まで下落。米財務省が中国を約25年ぶりに「為替操作国」に認定するなど、両国間の緊張が高まっていた。前日は、人民元相場急落をきっかけに767ドル安と年初来最大の下げ幅となったことから、この日は安値拾いの買いが入った。


【7日の経済指標】
11:00   (NZ) NZ準備銀行(RBNZ、NZ中央銀行)政策金利  1.50%   
15:00   (独) 6月 鉱工業生産 [前月比]  0.3%   
15:00   (独) 6月 鉱工業生産 [前年同月比]  -3.7%
28:00   (米) 6月 消費者信用残高 [前月比]  170.9億ドル


第221回
おしえて陳さん』 
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*マーケットスクランブル出演
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