8月12日(月)
【8月9日の海外相場および市況】
ny0809

*週末9日のNY外国為替市場のドル円は、米中貿易摩擦や世界経済の先行き不透明感の強まりを背景に円買い・ドル売りが優勢となり、105円台後半に下落した。105円59~69銭。トランプ大統領はこの日、中国との貿易協議について「当面、合意する用意はできていない」と述べ、9月上旬に米国で予定されている閣僚級協議の開催が不透明になっていることを示唆。9月1日には対中制裁関税「第4弾」の発動が迫っており、両国対立長期化が世界経済へ及ぼす影響への懸念が強まった。トランプ大統領はまた、米連邦準備制度理事会(FRB)に対して「1%かそれを少し超える利下げを望んでいる」と改めて大幅な政策金利の引き下げを要求。これが一段のドル売りを促し、一時105円27銭まで下落した。ただ、その後はNYダウが下げ幅を縮小し、米長期金利も横ばい圏で推移する中、105円台半ば付近に押し戻された。

CFTC建玉8月6日時点:ファンドのドル売り・円買いは1万0561枚(前週比+1万4779枚)と売り越しに転じた

。総取組高は15万3338枚と前週比1万4496枚の増加。


*週末9日のNY金は、利益確定の売りがやや優勢となり、小幅続落した。1508.50ドル(-1.00)。ただ、週間では3.5%上昇した。トランプ政権が中国通信機器最大手・華為技術(ファーウェイ)に対する制裁緩和を先送りしているとの報を受け、一時1521.10ドルの高値をつけた。しかし、週末を前に利益確定の売りが台頭し、マイナス圏で引けた。今週の金相場は、ニュージーランドやインド、タイの中央銀行が相次いで利下げを決め、世界的な金融緩和の流れが意識される中、約6年4カ月ぶりに1500ドルの節目を突破。この日も、トランプ大統領が連邦準備制度理事会(FRB)に1.0%の大幅利下げを要求する場面があり、金利を生まない資産である金への資金流入を支えた。

CFTC建玉8月6日時点:ファンドの金買い越しは29万2545枚(前週比+3万8157枚)と増加した。総取組高は

60万0317枚と前週比3万7019枚の増加。


白金は続落。863.80ドル(-3.70)。
パラジウムは続伸。1419.30ドル(+5.80)。

CFTC建玉8月6日時点:ファンドの白金買い越しは2万1944枚(前週比-3824枚)と減少した。総取組高は7万

5607枚と前週比739枚の減少。


*週末9日のNY原油は続伸した。54.50ドル(+1.96)。外国為替市場では、対ユーロでドル売りが優勢となり、ドル建て原油に割安感が生じた。石油輸出国機構(OPEC)がさらなる減産に踏み切るのではないか、との期待も相場を支えた。米石油サービス会社ベーカー・ヒューズが9日発表した統計で、同日までの1週間の国内石油掘削リグ稼働数が前週比6基減の764基となったことも支援材料。国際エネルギー機関(IEA)は、景気減速と米中貿易戦争激化により、1~5月の需要の伸びが2008年以来の水準に鈍化したと発表した。北海ブレント原油は、58.53ドル(+1.15)。

CFTC建玉8月6日時点:ファンドの原油買い越しは37万5641枚(前週比-1万1650枚)と減少。総取組高207万0210枚と前週比1138枚の増加。


*週末9日のシカゴトウモロコシはまちまち。410.25セント(-0.75)。乾燥天候で米中西部の一部で単収が低下するとの懸念が支援材料。

CFTC建玉8月6日時点:ファンドのトウモロコシ買い越しは22万1620枚(前週比-2万0039枚)と減少した。

総取組高は181万4664枚と前週比3万2814枚の増加。

シカゴ大豆は3日続伸し、1週間半ぶりの高値をつけた。891.75セント(+8.75)。米中西部の乾燥天候をめぐる懸念が支援材料となった。

CFTC建玉8月6日時点:ファンドの大豆売り越しは2万5477枚(前週比+1万4194枚)と増加した。総取組高は

63万3067枚と前週比2万7071枚の増加。

*週末9日のNYダウは、米中貿易摩擦激化への懸念が重石となり反落した。90.75ドル安の2万6287

.44ドル(-90.75)。トランプ大統領はこの日、対中貿易協議について「まだ合意する準備ができていない」と発言。さらに、9月に予定する米中閣僚級貿易協議が「実現しなくても構わない」と述べた。中国通信機器最大手の華為技術(ファーウェイ)への制裁を続ける考えも強調した。両国の貿易摩擦激化への懸念が強まり、株価は下げ幅を拡大し、一時約280ドル安まで下落した。ただ、その後は安値を拾う動きが広がり、下げ幅を縮小。