【南アランド円相場、先週の動き・今週の予想】
*先週の南アランド円は上昇した。パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長の発言や中国の預金準備率引き下げを受けてリスクオンムードが広がった。パウエル議長は6日、景気拡大を維持するため、FRBが引き続き「適切に」行動すると再表明した。中国人民銀行(中央銀行)は6日、市中銀行の預金準備率引き下げを発表した。格付け会社ムーディーズは、南アフリカの格付けについて前向きな見解を示したことも好感された。

ムーディーズの南ア格付けは投機的等級より1段階上となる「Baa3」で、見通しは「安定的」。3大格付け会社で唯一、投資適格級としている。ムーディーズはこの日、南アの格付けについて、財政リスクや経済改革を巡る政治的な制約は既に現在の格付けに反映されているとし、現行格付けを維持できるかどうかは経済改革のペースにかかっているとの見方を示した。ムーディーズはまた、近い将来に南アフリカの格付けを投資不適格級に引き下げる公算は小さいと指摘。ただ経営難に陥っている国営電力会社エスコムなどを含む改革のペースが緩慢であることが深刻なリスクになっているとの見方も示した。南アフリカ商工会議所(SACCI)が発表した8月の企業景況感指数は89.1と7月の92.0から低下し、1985年4月(88.1)以来34年ぶりの低水準となったことは南アランドの重石となった。輸出急減や通貨安などが要因。

*今週の南アランド円は、堅調地合いを維持しよう。18日に8月消費者物価指数(CPI)と、7月小売売上高が発表される。19日には南アフリカ準備銀行(SARB、南ア中銀)が政策金利を発表する。7月CPIは今年1月と同水準まで低下し、インフレ動向の落ち着きが好感された。もし、先月同様にインフレが落ち着けば、南アランド円は堅調に推移するだろう。またCPIが低下した場合は翌日のSARBの理事会で利下げが決定される可能性もあるが、国内総生産(GDP)が回復したことや、格付け発表前ということを考えれば、今回は金利を据え置くのではないか。逆に、利下げとなれば巨額な債務にあえぐ国営電力会社エスコムの救済に寄与するものとして評価されるのではないか。

先週、欧州中央銀行(ECB)が3年半ぶりの金融緩和に踏み込んだが、欧州の投資家にとっては、利回り面から見て南アランドがより魅力的になったようだ。ECBは先週12日の理事会で、利下げや量的緩和(QE)の再開など包括的な追加金融緩和策の導入を決定した。ユーロ圏成長の下支えや物価の押し上げに向けあらゆる措置を講じる決意を示した。また、今週は米連邦準備制度理事会(FRB)が18日の米連邦公開市場委員会(FOMC)で利下げを実施することがほぼ確実視されており、南アランドは対ドルでも堅調に推移しそうだ。


【南アフリカ経済指標】
18日水曜日
17:00 8月消費者物価指数前年比前回+4.0%、予想+4.2%
20:00 7月小売売上高前年比前回+2.4%、予想+2.6%

19日木曜日
時間未定:日銀金融政策決定会合
時間未定:南ア中銀政策金利前回6.50%、予想6.50%

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*予想レンジ:7.20円~7.50円


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