9月25日(水)
【9月24日の海外相場および市況】
ny0924

*24日のNY外国為替市場では、トランプ大統領に対する弾劾手続きの開始を求める動きをきっかけに円買い・ドル売りが進行し、ドル円相場は107円台前半に下落した。107円03〜13銭。24日、野党民主党のペロシ下院議長がトランプ大統領の弾劾手続き開始を支持する考えを表明した。これを受けて、米政局に不透明感が生じ、債券が買われて長期金利が低下し、円買い・ドル売りの動きが広がった。9月米消費者景気信頼感指数は125.1と、前月から低下した。市場予想の133.5も下回り、米景気先行きに警戒感が広がったこともドル売り・円買い要因となった。

*24日のNY金は、米イラン間の緊張の高まりなどを背景に買われ、3営業日続伸した。1540.20ドル(+8.70)。ムニューシン財務長官は23日、米中の閣僚級貿易協議が10月第2週にワシントンで開かれると明らかにした。両国による協議への期待感から安全資産である金には売りが強まった。ただ、トランプ大統領は24日の国連総会で一般討論演説を行い、イランに関し経済制裁を中心にした「最大限の圧力」で対話に導く方針への同調を各国に求めたほか、中国についても香港情勢や不公正な貿易慣行に触れ、牽制した。これを受けて、金は再び安全資産として買われた。トランプ米大統領に対する弾劾手続きを求める声が上がる中、株価が下落したほか、9月の米消費者景気信頼感指数が期待外れな内容になり、金相場を一段と押し上げた。

NY白金は4日続伸。955.40ドル(+1.50)。
パラジウムも高い。1646.40ドル(+20.80)。

*24日のNY原油は、需給の先行き不透明感や米中貿易協議への懸念などを背景にリスク回避の売りが優勢となり、反落した。57.29ドル(-1.35)。14日のサウジアラビア石油施設への攻撃で減少した原油生産の75%以上が回復し、来週初めには完全復旧するとの見通しが報道された。一方、ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)は、産油量の完全復旧には当初の想定以上の時間を要する可能性があるとの政府筋の話を報じ、供給をめぐる情報が錯綜した。日欧の製造業関連指標や9月米消費者景気信頼感指数がそろって悪化したことは原油需要の先行き不透明感につながった。さらに、米中貿易協議をめぐる懸念が再燃し、相場は一時56.85ドルまで下落した。トランプ大統領は24日、国連総会の一般討論演説で、中国の不公正な貿易慣行を名指しで批判。米中閣僚級協議の日程が10月第2週に固まったとの報を受けて広がっていた楽観ムードを打ち消す格好となった。このため、米株価は下げ幅を拡大、株式と並んでリスク資産とされる原油にも一段の売り圧力がかかった。北海ブレント原油は、63.10ドル(-1.67)。

*24日のシカゴトウモロコシは続伸。374.75セント(+1.50)。テクニカルな買いが入り上げに転じた。ただ、米農務省が発表したリポートで、作柄が予想よりも良かったことが上げ幅を抑制した。9月22日時点の米トウモロコシの作柄は、優か良が占める割合が57%で、前週から2%ポイント改善し、横ばいにとどまるとの市場予想を上回った。

シカゴ大豆は続伸。894.25セント(+1.75)。中国の需要に関する楽観論が新たに広がった。中国は米国との閣僚級協議を前に友好的な姿勢を示すため、米国産大豆を購入する複数の輸入業者に対し、報復関税を免除した。

*24日のNYダウは、トランプ大統領に対する弾劾手続き開始を求める動きを嫌気して反落した。2万6807.77ドル(-142.22)。ムニューシン財務長官が23日、米中の閣僚級貿易協議が10月第2週にワシントンで開かれると表明。貿易戦争の緩和期待からダウは一時130ドル近く上昇した。その後、トランプ大統領が24日の国連総会での一般討論演説で、中国の不公正な貿易慣行を名指しで非難。「有害な合意は受け入れない」と強硬姿勢を示したことで楽観ムードは消散し、ダウは上げ幅を削り、マイナス圏に沈んだ。9月米消費者景気信頼感指数が大幅低下したことも嫌気された。また、大統領が野党民主党のバイデン前副大統領の次男に関係する疑惑を調査するようウクライナに圧力をかけたとされる問題で、民主党内では24日、大統領に対する弾劾手続き開始を求める動きが高まった。同党では有力議員が弾劾訴追に賛意を表明したほか、ペロシ下院議長が弾劾調査の開始を表明する見通しと報じられた。政治混乱への懸念から一時245ドル安まで下落した。


【25日の経済指標】
07:45   (NZ) 8月 貿易収支  -6.85億NZドル   
08:50   (日) 日銀・金融政策決定会合議事要旨 
08:50   (日) 8月 企業向けサービス価格指数 [前年同月比]  0.5%  0.5% 
11:00   (NZ) NZ準備銀行(RBNZ、NZ中央銀行)政策金利  1.00%  1.00% 
20:00   (米) MBA住宅ローン申請指数 [前週比]  -0.1% 
23:00   (米) 8月 新築住宅販売件数 [年率換算件数]  63.5万件  65.3万件


第226回
『おしえて陳さん』 
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*マーケットスクランブル出演
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