【トルコリラ円、先週の動き・今週の予想】
*先週のトルコリラ円は上値の重い展開だった。サウジアラビアの石油施設攻撃を受けてリスクオフモードが強まり、新興国通貨全般が売られた。特にトルコは中東にありながらエネルギーの純輸入国で、原油価格の上昇は景気に下押し要因になることが嫌気された。6月失業率は13.0%になり前回12.8%と悪化した。若者層(15-24歳)の失業率が5.4%増加し24.8%になった。トルコ経済の足かせとなっており、シリアからの難民が職を奪っているようで、トルコ国民の不満が高まっている状況。難民が更に増えるようであれば、失業率が増加しエルドアン政権への不満が高まるとしてリラの売り要因になった。難民問題では、現在、シリア・アサド政府軍がイドリブを侵攻しようとしており、トルコへの難民が押し寄せる懸念が高まっている。

*今週のトルコリラ円は、保ち合いで推移しそうだ。トルコの政治経済状況を見ると、ロシア製ミサイルS400を巡る米国及びNATO同盟国との関係悪化懸念や、シリア北部を巡る地政学的リスク、外貨準備急減を背景としたリラ安防衛能力への不信感、トルコ経済を巡る先行き不透明感、エルドアン大統領による中銀への介入懸念、エルドアン政権の支持率低下など、不安材料は多い。にもかかわらず、連続利下げを経て堅調に推移しているのは、欧米が金融緩和を強める中、相対的に利回りが高いことが要因だろう。

今週は、ニューヨークで開催される国連総会にて、エルドアン大統領とトランプ大統領の首脳会談が予定されている。「ロシア製ミサイルS400」に関連した両首脳のやり取りに影響される可能性があるため注意が必要だろう。ただ、両国とも貿易を拡大することが本意のようで、ミサイル問題でトランプ大統領がトルコを厳しく非難することはないと予想している。トルコ中銀は各銀行にローン融資を促し、この融資額が目標に達成しない場合、各銀行が中銀に預けてる準備金の利息を支払わないという策を講じている。銀行に融資を強制させる方法で、景気を良くしようとする試みのようだが、格付け会社ムーディーズはこの件について、トルコ中銀の融資政策は不良債権を生むリスクが高まると述べた。国際通貨基金(IMF)は、トルコの2019年の成長率予測を-2.5%から+0.25%に大きく引き上げた。ただ、持続性については疑問視している。

【トルコ経済指標】
24日火曜日
時間未定:エルドアン・グテーレス国連事務総長会談(予定)
16:00トルコ9月景気動向指数前回102.1   
16:00トルコ9月設備稼働率前回76.6%

25日水曜日
時間未定:エルドアン・トランプ会談(予定)

27日金曜日
16:00トルコ9月経済信頼感前回87.1

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*予想レンジ:17.50円~19.50円

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