10月1日(月)
【9月30日の海外相場および市況】
*週明け30日のNY外国為替市場のドル円相場は、手掛かり材料に欠ける中、108円台前半で推移した。108円03〜13銭。トランプ政権が中国企業への証券投資制限や中国企業の上場廃止などを検討しているとの報道について、ナバロ米大統領補佐官は30日に事実上否定した。米中貿易摩擦に対する過度の懸念が後退する中、安全資産とされる円を売ってドルを買う動きが若干優勢となった。NYダウが反発したこともドル買いを後押しした。今週はISM製造業景況指数(1日)やADP全米雇用報告(2日)、ISM非製造業景況指数(3日)、9月米雇用統計(4日)など、注目指標の発表が続くため、様子見も強まった。これらの指標が良好であれば、米連邦準備制度理事会(FBR)が示した利下げ打ち止め見通しを裏付けることになり、ドルの上昇を強めそうだ。
*週明け30日のNY金は、対ユーロでのドル高を背景に売られ大幅続落した。1472.90ドル(-33.50)。外国為替市場では、対ユーロでドル高が進行。ドル建て金に割高感が生じた。27日、トランプ政権が中国企業への証券投資制限や中国企業の上場廃止などを検討していると伝えたが、ナバロ米大統領補佐官は30日、この報道を事実上否定した。これが好感されNYダウは上昇し、安全資産である金は売られた。この日はドル上昇に伴い、貴金属全般が急落した。白金は5%超下げ、供給が引き締まっているパラジウムも過去最高値の1700ドル超まで上昇した後、値を消した。
NY白金は大幅続落。889.20ドル(-46.90)。
パラジウムも安い。1647.50ドル(-5.40)。
*週明け30日のNY原油は、低調な中国指標やサウジアラビアの産油量回復の報に圧迫され、5営業日続落となった。54.07ドル(-1.84)。9月の中国製造業購買担当者景況指数(PMI)は49.8となり、8月の49.5から小幅に上昇。しかし、好不況の分かれ目となる50を5カ月連続で割り込み、米国との貿易戦争が同国経済を下押ししている実態が改めて確認された。また、ロイター通信はこの日、14日に大規模な無人機攻撃を受けたサウジの石油関連施設について、同国国営石油会社サウジアラムコの貿易子会社幹部が25日時点で産油能力は全面的に回復し、現在は同990万バレルを生産していると発言したと報道。サウジ産原油の供給不足懸念も後退し、相場は下落幅を拡大し一時53.98ドルの安値を付けた。北海ブレント原油は、60.78ドル(-1.13)。
*週明け30日のシカゴトウモロコシは反発。388.00セント(+16.50)。米農務省が発表した四半期在庫報告(9月1日時点)が市場予想を下回った。米国産トウモロコシの在庫は21億1400万ブッシェルとなり、予想の24億2800万ブッシェルを下回った。
シカゴ大豆は反発。906.00セント(+23.00)。中国企業による買い付けや、予想を下回る米在庫報告が背景となり今年7月29日以来の高値を付けた。米農務省が発表した四半期在庫報告(9月1日時点)によると、米国産大豆在庫は9億1300万ブッシェルとなり、平均予想の9億8200万ブッシェルを下回った。中国の輸入業者は今週、関税免除措置で割り当てられた200万トンまでの米国産大豆のうち、最大60万トン(今年11月〜来年1月出荷分)を買い付けた。ワシントンで行われた次官級協議を受け、世界最大の大豆輸入国である中国は先週、100万トン超の米国産大豆を成約。少なくとも今年6月以来の大規模な買い付けとなった。
*週明け30日のNYダウは、アップルなどハイテク株が牽引し、3営業日ぶりに反発した。2万6916.83ドル(+96.58)。アップルは主力スマートフォンの最新モデル「iPhone(アイフォーン)11」の出足が好調との報道や、金融機関による目標株価引き上げが好感され、買いが集まった。アップルへの部品供給企業にも買いが波及した。加えて、ナバロ米大統領補佐官が、米政権は中国企業の米国での上場廃止などを検討しているとの報道を否定すると、阿里巴巴(アリババ)集団や京東集団(JDドットコム)などの中国企業に買い戻しが入った。今週はISM製造業景況指数(1日)やADP全米雇用報告(2日)、ISM非製造業景況指数(3日)、9月米雇用統計(4日)など、注目指標の発表が続く。これらの指標が良好であれば、米連邦準備制度理事会(FBR)が示した利下げ打ち止め見通しを裏付けることになり、株式市場にはマイナス要因と受け止められる可能性がある。
【1日の経済指標】
未定 (中) 休場
08:30 (日) 8月 有効求人倍率 1.59
08:30 (日) 8月 失業率 2.2%
08:50 (日) 7-9月期 日銀短観・四半期大企業製造業業況判断 7 2
08:50 (日) 7-9月期 日銀短観・四半期大企業製造業先行き 7 1
08:50 (日) 7-9月期 日銀短観・四半期大企業非製造業業況判断 23 20
08:50 (日) 7-9月期 日銀短観・四半期大企業非製造業先行き 17 16
08:50 (日) 7-9月期 日銀短観・四半期大企業全産業設備投資 [前年度比] 7.4% 7.0%
10:30 (豪) 8月 住宅建設許可件数 [前年同月比] -28.5%
13:30 (豪) 豪準備銀行(中央銀行)、政策金利発表 1.00% 1.00%
16:00 (トルコ) 9月 製造業購買担当者景気指数(PMI) 48.0
16:55 (独) 9月 製造業購買担当者景気指数(PMI、改定値) 41.4
17:00 (欧) 9月 製造業購買担当者景気指数(PMI、改定値) 45.6
17:30 (英) 9月 製造業購買担当者景気指数(PMI) 47.4
18:00 (欧) 9月 消費者物価指数(HICP、速報値) [前年同月比] 1.0%
18:00 (欧) 9月 消費者物価指数(HICPコア指数、速報値) [前年同月比] 0.9%
22:45 (米) 9月 製造業購買担当者景気指数(PMI、改定値) 51.0
23:00 (米) 9月 ISM製造業景況指数 49.1 50.5
23:00 (米) 8月 建設支出 [前月比] 0.1% 0.4%
第227回
『おしえて陳さん』
http://www.sunward-t.co.jp/movies/oshiete/
*マーケットスクランブル出演
https://www.mkt-s.com/past_video/
コメント