10月11日(金)
【10月10日の海外相場および市況】
ny1010

*10日のNY外国為替市場では、米中貿易協議の進展期待が高まる中、安全資産とされる円が売られ、107円台後半に上昇した。107円89〜99銭。米中両政府は10日、ワシントンで約2カ月半ぶりとなる閣僚級貿易協議を再開。トランプ大統領はツイッターで11日に中国の劉鶴副首相とホワイトハウスで会談すると表明し、協議の進展期待が広がった。トランプ大統領は、10日の協議終了後に、協議は「非常に順調」だと述べた上で、11日も続くと加えた。劉副首相と会談した米商工会議所幹部も「為替問題で合意に達する可能性がある」と述べたと報じられ、ドル円は一時108円台まで上昇した。

*10日のNY金は、米中貿易協議の進展期待が高まる中、安全資産とされる金は売られ、反落した。1500.90ドル(-11.90)。米中両政府は10日、ワシントンで約2カ月半ぶりとなる閣僚級貿易協議を再開。トランプ大統領はツイッターで11日に中国の劉鶴副首相とホワイトハウスで会談すると表明し、協議の進展期待が広がり、安全資産である金は売られた。最新週の新規失業保険申請件数が、季節調整済みで前週比1万件減の21万件と、市場予想の21万9000件を下回ったことも金には弱材料となった。

NY白金は4日続伸。907.90ドル(+11.20)。
パラジウムも高い。1675.90ドル(+21.20)。

*10日のNY原油は、需給不均衡や米中貿易摩擦激化に対する懸念が後退する中で買われ、4日ぶりに反発した。53.55ドル(+0.96)。石油輸出国機構(OPEC)のバーキンド事務局長が、需給均衡策を取る余地はあるとした上で、12月にロシアなどの非加盟産油国と開く会合で来年の生産方針を決定すると発言した。総会で一段の減産を含む全ての選択肢を検討すると示唆したことで、過度の供給過剰に対する懸念が後退した。一方、トランプ大統領は、11日に中国の劉鶴副首相とホワイトハウスで会談するとツイッターで明らかにした。これを受けて、米中貿易摩擦激化に対する過度の懸念が後退し、NYダウが上伸し、株式と並んでリスク資産とされる原油にも買いが入った。北海ブレント原油は、59.10ドル(+0.78)。

*ロシア政府系ファンド、ロシア直接投資基金(RDIF)のドミトリエフ総裁は10日、14日に予定されているプーチン大統領による初のサウジアラビア訪問では、20億ドルを超える規模の取引について署名され、石油輸出国機構(OPEC)とロシアを含む非加盟国で構成するOPECプラスの産油政策についても議論されると明らかにした。プーチン氏のサウジ訪問は、ロシアが中東での政治・経済面での影響力拡大を目指す中で実施される。ドミトリエフ氏は「歴史的な訪問であり、地域に安定をもたらす存在としてロシアの重要性が際立つことになる」と指摘した。20億ドル超の取引のうち、7億ドル相当に関しては、RDIFとサウジ国営石油会社サウジアラムコの共同投資に関するものだという。またロシアは世界最大の小麦輸出国で、サウジに加え、中東、北アフリカ市場へのアクセスを探ってきた。

*10日のシカゴトウモロコシは続落。380.25セント(-14.00)。米農務省はこの日発表した需給報告で、2019年の単収見通しを予想外に上方修正した。米需給報告で2019〜20年度の米国産トウモロコシの単収予測を1エーカー当たり168.4ブッシェルと、前月の168.2ブッシェルから上方修正した。市場は下方修正されると予想していた。生産高については137億7900万ブッシェルと、前月から若干下方修正した。

シカゴ大豆は反落。923.50セント(-0.25)。米需給報告が相場を下支えしたが、トウモロコシや小麦相場安につれた。米農務省はこの日発表した需給報告で、2019〜20年度の米国産大豆の単収を1エーカー当たり46.9ブッシェルと、前月の47.9ブッシェルから下方修正した。市場予想も下回った。生産高も35億5000万ブッシェルと、前月の36億3300万ブッシェルから引き下げた。

*10日のNYダウは、米中貿易協議の進展期待が高まる中、続伸した。2万6496.67ドル(+150.66)。トランプ大統領は、中国の劉鶴副首相と11日に会談するとツイッターに投稿。これを好感してダウは上昇し、上げ幅は一時約257ドル高となった。市場は、米中両政府がこの日から2日間ワシントンで開く閣僚級貿易協議の結果に注目している。ブルームバーグ通信は、米政府が中国との部分合意の一環として、過去に合意した通貨協定を盛り込む方向で検討していると報道。ニューヨーク・タイムズは、米政府が中国通信機器大手、華為技術(ファーウェイ)に対して機密度合いの低い製品を供給することを一部の米企業に認めるライセンスを近く発行すると報道していた。


【11日の経済指標】
15:00   (独) 9月 消費者物価指数(CPI、改定値) [前年同月比]  1.2%   
16:00   (トルコ) 8月 経常収支  11.6億ドル 
21:30   (米) 9月 輸入物価指数 [前月比]  -0.5%  0.0% 
21:30   (米) 9月 輸出物価指数 [前月比]  -0.6%  
23:00   (米) 10月 ミシガン大学消費者態度指数・速報値  93.2  92.3


第227回
『おしえて陳さん』 
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*マーケットスクランブル出演
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