【南アランド円相場、先週の動き・今週の予想】
*先週の南アランド円は上昇した。週前半は、10-11日開催の米中閣僚級通商協議の動向に影響を受けて、様々な憶測や報道で上下した。「米中次官級貿易協議は主要貿易問題で進展がなかった」「中国側は10日のみ協議を行い、11日には帰国する予定」という報道で売られ、南アランド円は節目の7円を下回った。しかし、週後半には「ホワイトハウスが中国との協議は予定通り11日まで続くと発言」「トランプ政権は一部米企業にファーウェイへの供給を許可」と報じられると反発に転じ、米中協議に楽観的な見方が強まると一時時7円38銭まで上昇した。英国の欧州連合(EU)離脱交渉が前進したことも追い風となった。

*今週の南アランド円は、保ち合いで推移しそうだ。国際通貨基金(IMF)のゲオルギエワ専務理事は講演で、世界経済に関して悲観的な見方を示し、景気減速が深刻化した場合、各国政府は協調して財政による刺激措置を講じる必要性が出てくる可能性があると述べた。IMFは10月15日公表予定の世界経済見通し(WEO)で2019年と20年の成長見通しを引き下げると同氏は語った。IMFは7月に今年の成長率予測を3.2%、来年は3.5%にそれぞれ引き下げ、昨年10月以降で4度目の下方修正を行っていた。ゲオルギエワ氏は8日のワシントンでの同講演で、貿易摩擦が製造業の落ち込みや投資減速の一因となっており、サービス業や消費といった経済の他分野に波及する「深刻なリスク」が生じていると指摘。世界の貿易の伸びは停滞状態に近いと、付け加えた。

さらに、「貿易や英国の欧州連合(EU) 離脱を起因とする不確実性、地政学的な情勢緊迫が潜在的な経済力を抑制している」とも指摘。それにとどまらず、経済的な対立は「長期にわたり続き」、自己中心的な貿易といったシフトが起こる可能性があると話した。世界経済に停滞感が強まる状況で、新興国通貨の上昇には限界があろう。特に南アフリカでは海外からの投資資金が流出している。

南ア証券取引所(JSE)が発表した9月30日から10月4日までの1週間の国外投資家の株式投資状況は、107億ランドの売り越しになり、2017年9月以来の売り越し額になった。世界経済の落ち込みによるリスクオフが主要因であるが、それに加え南ア経済及び治安などの悪化なども要因と見られている。今週は16日に8月小売売上高が発表される。なお、世界銀行は南アフリカの成長予測を発表し、19年を+0.8%、20年が+1.3%、21年は+1.3%と、それぞれ4月予測(19年+1.3%、20年+1.7%、21年+1.8%)から下方修正した。


【南アフリカ経済指標】
16日水曜日
20:00 8月小売売上高前年比前回+2.0%、予想+1.7%

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*予想レンジ:7.15円~7.45円


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