【南アランド円相場、先週の動き・今週の予想】
*先週の南アランド円は上昇した。南ア議会は22日、国営電力会社エスコムに対する590億ランド(40億ドル)の追加支援案を承認した。エスコムに対する懸念が後退し、南アランドは上昇し、対ドルではおよそ1カ月ぶりの高値をつけた。しかし、23日に発表されたインフレの上昇率が年率で4.1%と予想を上回って低下し、追加利下げ観測が強まったことは重石となった。9月の南ア消費者物価指数(CPI)上昇率は前年同月比4.1%で、8月の4.3%から鈍化し、予想の4.2%も下回った。緩やかなインフレ予想やさえない成長見通しから追加の金融緩和が予想された。しかし、来週の中期財政計画に対して政府関係者によるポジティブな発言を背景に買いが優勢となり、南アランド円は9月中旬以来の水準を回復した。

*今週の南アランド円は、ボラテリティの高い展開になりそうだ。米中貿易協議の部分的合意というポジティブな雰囲気の中、日米の金融政策会合があるが、南アフリカでも重要なイベントが控えている。経済指標では29日に7-9月期の失業率が発表される。南アの失業率は上昇基調で、4-6月期には29%にまで達している。失業率の増加で犯罪率も高まっていることで、ラマポーザ政権にとっては今後の政争にも関わる。31日には9月貿易収支と生産者物価指数(PPI)も発表される。政治的イベントとして、30日に中期財政計画が発表される。ここで補正予算、多額債務を抱える国営電力会社エスコムをはじめとした、複数の国営企業改革案も発表される。

市場は、エスコムに対してこれまで以上に資金が注入されると予想している。これまで過去2回、予算発表時にランドが下落していた。内容次第では11月1日の格付け会社ムーディーズによる南ア債格付け見直しにも影響を及ぼすことになりそうだ。市場では格付けは据え置き予想になっている。ムーディーズは3大格付け会社では唯一、格付けをジャンク級扱いにしていないが、もし格下げを行った場合は南アランドに大きな影響を与えるだろう。

最新の海外の報道ではジャンクの可能性は非常に低いと予想されている。日本で開催されているラグビーワールドカップで27日、南アフリカはウェールズを下し11月2日の決勝戦に出場が決まった。決勝戦にはラマポーザ大統領が観戦のため来日する可能性もあるという。南アフリカの国技といわれるラグビーで、3回目の優勝となれば南アフリカ経済は一時的にも活気付きそうだ。

【南アフリカ経済指標】
30日水曜日
時間未定:南アフリカ中間予算
21:00南アフリカ9月財政収支前回-328億ZAR

31日木曜日
18:30南アフリカ9月生産者物価指数前年比前回+4.5% 予想+4.3%
21:00南アフリカ9月貿易収支前回+68億ZAR 予想+20億ZAR

11月1日金曜日
時間未定:ムーディーズ南アフリカ格付け


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*予想レンジ:7.20円~7.60円


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