12月6日(金)
【12月5日の海外相場および市況】
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*5日のNY外国為替市場は、新規材料に乏しく、108円台後半で小動きとなった。108円70〜80銭。米国の新たな対中制裁関税の発動期限が15日に迫り、貿易協議の進展具合を慎重に見極めたいとの姿勢が広がった。6日の11月米雇用統計発表や来週開かれる米連邦公開市場委員会(FOMC)を控え、様子見気分も強かった。11月30日までの1週間の新規失業保険申請件数が20万3000件と前週比1万件減少し、市場予想も下回ったがドル円の反応は鈍かった。ただ、米野党民主党のペロシ下院議長が5日午前、トランプ大統領を弾劾訴追する方針を正式に表明すると、政局混乱の懸念から安全資産とされる円が買われる場面もあった。

*5日のNY金は、ドル安・ユーロ高に伴う割安感に支えられ、反発した。1483.10ドル(+2.90)。外国為替市場ではドルが対ユーロでが弱含み、ドル建て金は割安感から押し上げられた。また、米国が中国からの輸入品ほぼ全てに課税対象を広げる制裁関税第4弾の全面的な発動を15日に予定しており、両国の貿易協議の先行きに不透明感が広がっていることも、金の支援材料だった。ただ、6日には11月米雇用統計の発表、来週10、11日には米連邦公開市場委員会(FOMC)を控えて様子見姿勢が強まっていることから上値は抑えられた。また、11月30日までの週の新規失業保険申請件数が4月中旬以来の低水準となったほか、10月貿易赤字も約1年半ぶりの低水準だったことも金には弱材料。

NY白金は続落。900.60ドル(-1.20)。
パラジウムは1845.70ドル(+0.30)。供給懸念から史上最高値を更新した。

*5日のNY原油は、石油輸出国機構(OPEC)加盟・非加盟国による協調減産拡大への期待を背景に買いが先行したものの、あと売り戻され、横ばいとなった。58.43ドル(変わらず)。OPECは5日、ウィーンの本部で総会を開催した。翌6日には、ロシアなどOPEC非加盟の産油国を交えて協調減産の継続を確認する見通し。市場では、現行の減産規模(日量120万バレル)の拡大や期間を来年6月末まで3カ月延長する案が有力視されている。供給過剰の回避を目的とした継続的な取り組みへの期待を追い風に、1月物は一時59.12ドルまで上昇した。ただ、買い一巡後は徐々に上げ幅を縮小した。米中貿易摩擦の長期化に伴うエネルギー需要の減退懸念から上値が重くなった。北海ブレント原油は、63.39ドル(+0.39)。

*5日のシカゴトウモロコシは3日続落。376.75セント(-1.75)。輸出市場での需要の弱さが嫌気された。相場は10日移動平均を上回る水準の支持線を維持できなかった後、下落に転じた。

シカゴ大豆は続伸。884.25セント(+6.25)。1.7%上昇した大豆ミール相場に追随した。大豆ミールは、アルゼンチンの大豆圧搾大手ビセンティンが「財務上の圧迫」の影響を受けていると表明したことを受けて、世界供給逼迫への懸念から約2週間ぶり高値を付けた。同社は3億5000万ドルの債務返済に苦しんでおり、債務再編を望んでいるという。

*5日のNYダウは、米中貿易協議の進展への根強い期待を背景に小幅続伸した。2万7677.79ドル(+28.01)。中国商務省の高峰報道官は5日の記者会見で、米中貿易協議「第1段階の合意」に合わせ、発動済みの追加関税を部分的に撤回するよう改めて米国に要請。一方で「双方の交渉団は緊密に連絡を取り合っている」と説明し、トランプ大統領もこの日、貿易協議は「とても順調に進んでいる」と語った。市場では協議進展
を期待した買いが優勢となった。ただ、翌日に米雇用統計の発表を控えているほか、15日に迫る米国の対中追加関税の発動期限を前に貿易協議の進展具合を慎重に見極めたいとの思惑もあり、株価の動きは限定的だった。


【6日の経済指標】
16:00   (独) 10月 鉱工業生産 [前年同月比]  -4.3% 
22:30   (米) 11月 非農業部門雇用者数変化 [前月比]  12.8万人  19.0万人 
22:30   (米) 11月 失業率  3.6%  3.6% 
22:30   (米) 11月 平均時給 [前年同月比]  3.0%  3.1% 
24:00   (米) 10月 卸売在庫 [前月比]  -0.4%  
24:00   (米) 10月 卸売売上高 [前月比]  0.0% 
24:00   (米) 12月 ミシガン大学消費者態度指数・速報値  96.8  96.5 
29:00   (米) 10月 消費者信用残高 [前月比]  95.1億ドル  155.0億ドル

第231回
『おしえて陳さん』 
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*マーケットスクランブル出演
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