「上値の重い原油相場、需要増加に懸念」
NYダウが良好な世界各国でロックダウン(都市封鎖)解除が進む中、良好な米経済指標を受けてNYダウは2万6000ドル台に上昇した。

株式と同じリスク資産と見られているNY原油は、今週4日に開催予定のサウジアラビアやロシアなど主要産油国による減産継続への期待も加わって昨日は一時一時38ドル台に上昇し、3月6日以来約3カ月ぶりの高値をつけた。

サウジアラビアとロシアが現在行っている協調減産合意を1カ月延長することで暫定的に一致した。
ただ、既存の合意を順守できない国に対して、どうのように対応するかという点が、開催の大きな障害となり、OPECプラスが4日に会合を開催するかは未決定となった。

減産継続に向けた交渉が難航しているとの懸念が強まり、減産延長の時期や規模をめぐって不透明感が強まった。実際、減産遵守率の低い加盟国も多く、調査では5月のOPEC減産遵守率は75~80%とだったという。

また、米中関係の悪化も需要期待に水を差している。中国は米国の新型コロナ感染者が世界最も多いことから米国からの航空機乗り入れを禁止しているが、米国の航空機乗り入れの申請を却下した。これに対抗してトランプ政権は3日、中国の航空会社の米国への乗り入れを16日から禁止すると発表した。両国間の往来が一段と減少するとの懸念から燃料用需要の減少が懸念された。

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昨日発表された米国エネルギー情報局 (EIA) の週間統計によると、先週末の原油在庫は350万バレル増加の予想に反して208万バレル減少だった。クッシング在庫は減少しており、保管の懸念は後退しているが、ガソリン、中間留分の在庫は積み増しだった。

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減産にサポートされる一方で需要への懸念が重石になっている。
NY原油は30~40ドルのレンジで推移すると予想する。
テクニカル的には3月9日に生じたギャップ37.64~41.88ドルがあるが、この上限が上値抵抗線になると予想する。逆に言えば、41.88ドルを上抜けない限り本格的な上昇相場は難しいだろう。